営業努力と営業成果は比例しない


結果が全ての営業職においては、いくら営業努力をしたとしても、目に見える

営業成果がでなければ、会社内で評価されることはありません。


営業成果を厳しく問われる会社では、結果が伴わない営業努力だけは充分な

営業社員に対しては、「営業成果がでていなければ、営業努力をしていること

にはならないんだぞ」と、上司が、厳しい言葉で檄を飛ばします。


このような営業努力はしているが結果が出せない人に共通していることとしては、

クライアントと商談している際に、「そこをなんとかお願いできないもので

しょか」というような感情的な言葉を発することがあります。


「そこをなんとかお願いできないものでしょか」と言うセリフは、クライアント

が断るような態度に出た時に、営業社員が粘りの営業のつもりで、そのような

言葉を発しているわけです。


しかし、そのようなセリフを、営業社員が、クライアントとの商談において

話すことは適切といえるでしょうか?


答えは、勿論「No」です。


何故なら、商談の現場においては、営業社員は、クライアントが自分のメリット

になると感じる提案をすることだけが必要なのです。


今時、泣き落としの様な感情に訴える営業トークをしても、気の毒だと同情

してくれて契約をしてくれるようなクライアントは皆無でしょう。


そのような感情に訴える営業をどんなにやったとしても、営業成果に結びつく

ことはほとんどないでしょう。


このような的外れな営業活動を幾らやったとしても、営業努力をしていること

にはなりません。


ここで理解して頂きたいことは、見当違いな営業努力は、営業努力とはいえない

のです。


「努力は報われる」ということを聞いて、どのように感じるのかは

人それぞれです。


一般的に、努力して結果が出るようになると、自信になることは間違いない

でしょうし、逆に、努力せずに、結果がでないと、あの時、もっと努力して

いればよかったと後悔します。


しかし、どんなに努力をしたとしても、見当違いな努力が報われること

はないのです。


稀に、見当違いな努力が報われる時がありますが、それは偶然という要素が

影響したにすぎません。


偶然は、何度も続くことはありませんので、見当違いな努力が報われる続ける

ことはないのです。


営業という仕事に必要なことは、偶然ではなく必然です。


このことを違う言葉で表現すると、悪い原因づくりをしている営業社員には、

悪い営業成果が待っており、良い原因づくりをしている営業社員には、

良い営業成果が待っています。


要するに、悪い原因づくりである見当違いな努力をしても、悪い営業成果しか

残せないのです。


営業という仕事においても、原因と結果の法則からは逃げることが

できないわけです。


ここまでの説明で、営業努力と営業成果は比例しないことは、

ご理解いただけたかと思います。


それでは、最後に、皆さんに質問をしますが、営業努力をしているにも

関わらず、営業成果がでない原因はどこにあるのでしょうか?


このような質問を経営者の方や営業責任者の方に投げかけると、色々な答えが

返ってきますが、大多数の企業の場合は、ある要因が原因していることが

ほとんどなのです。


その原因とは、営業活動の方向性である営業戦略であり、営業戦略が間違って

いるので、営業成果がでないのです。


例えば、5000万円クラスのマンションを販売したいのに、とても買えない様

な人ばかりに営業活動をしたり、一戸建てしか興味が無い人ばかりに営業活動

をして、マンションが販売できるでしょうか?


あるいは、犬や猫などのペットを販売したいのに、ペット飼育禁止のマンション

に住んでいる人ばかりに営業活動をしたり、犬や猫が嫌いな人ばかりに営業活動

をして、ペットが販売できるでしょうか?


答えは、勿論「No」ですよね。


いくら営業の達人でも、全くピントが外れた顧客ばかりと商談をしても、

契約に至る確率は相当低くなることは当たり前のことなのです。


このような営業活動の方向性である営業戦略が誤っていると、どんなに営業努力

をしたとしても、素晴らしい営業成果を残すことは不可能といえます。


ここで説明している、営業活動の方向性である営業戦略を違う言葉で表現すると、

マーケティングにおけるターゲティング(ターゲットの明確化)です。


このように、営業努力と営業成果が比例しないのは、営業戦略に問題がある

ことは間違いありませんので、営業努力と営業成果を比例させるためには、

営業戦略を見直す必要があるのです。


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