営業マンのデスクワークにつきものなのが営業日報ですが、
皆さんの会社では、営業日報が活用できているでしょうか?
一般的な企業においては、営業マンが仕事をした証としてだけ、
営業日報が利用されていることが多いので、営業日報を作成している
営業マンからすると、こんな面倒くさい仕事はないというのが、
偽らざる気持ちでしょう。
社員にとって、営業日報に限らず、こんな仕事をして何の意味があるのか
と思うような仕事をするほど虚しいものはありません。
会社で働く社員は、生産性を向上させることが求められていますので、
会社としても、社員の生産性の向上を妨げるような業務は見直す必要
があります。
そうすると、生産性という観点から考えた場合は、最も改善余地があるのが、
意味のない業務なのです。
会社の業務の中には、仕事のための仕事というべき業務が必ず存在
しています。
そのような業務に社員が時間を費やすことは、会社からすると、
お金を捨てているようなものなので、目的の無い、仕事のための仕事は、
業務自体を完全にやめてしまうか、その業務を、意味のあるものに変える
必要があります。
その筆頭格が、営業マンが嫌々書いている、営業日報なのです。
そもそも、営業日報は、どのような目的で利用されるべきもの
なのでしょうか?
その利用目的が明確になっていなければ、営業日報が利用価値の
あるツールになることはないでしょう。
そこで、営業日報について考えてみると、日報という名称がついているだけに、
仕事がお休みの日以外は、毎日書くべきものと考えることができます。
しかし、営業日報は、営業マンの趣味の目的の為に、活用するものでは
ないので、営業日報が、個人的な日記の様になってしまっては、意味があり
ません。
よって、当然、営業日報には、営業マンが、その日にどんな業務を遂行した
のかについて記載されることになります。
そうすると、営業日報には、営業マンが、その日にどんな営業活動をした
のかを記載することになるわけですが、ここで考えなくてはならない視点は、
営業マンの役割です。
営業マンの役割とは、売上をあげて、回収をし、クライアントの
アフターフォローをするまでが主要な任務といえますので、それらの主要な
任務に直結するようなことに関しては、営業日報に必ず記載を
するべきということになります。
例えば、あるA営業マンが、営業日報に、Bクライアントと商談をした
という事実だけを記載しているだけで、商談の内容には、一切触れて
いなかったとします。
当然、A営業マン自身は、Bクライアントとの商談がどこまで進んでいる
のかは分かっていますが、A営業マンの上司は、A営業マンの営業日報を
見ただけでは、Bクライアントとの商談がどこまで進んでいるかを把握
することができないのです。
そのような場合には、A営業マンの上司は、A営業マンを呼んで、
Bクライアントとの商談について確認することになるのですが、A営業マン
の上司に部下が、50人いたらどうなるでしょうか。
部下の仕事の状況を管理することも上司の仕事ではありますが、
部下1人ずつにこのような確認作業をしていては、確認作業だけで、
一日業務時間の大半を費やしてしまうことにもなりかねません。
営業の管理職が、部下が担当するクライアントとの商談状況を気にする
理由は、どのクライアントが契約に近づいているのかを把握したいからです。
そうすると、営業の管理職が、部下の営業日報を見て、部下が担当している
クライアントが、どこまで契約に近付けているのかを簡単に判断することが
でき、且つ、そのクライアントと契約をするために、障害になっていること
は何かを客観的に把握できれば、営業の管理職は、アドバイスすべき
営業マンだけに、時間をかけることができるのです。
営業の管理職がアドバイスすべき案件とは、契約が近付いている案件や、
商談が進展していない案件です。
営業の管理職が、状況を把握できない様な営業日報の記載内容では、
営業の管理職も部下の状況を把握できないだけではなく、営業マン自身も、
沢山のクライアントを担当していたりすると、各クライアントのことを全て
自分の記憶だけで状況を完全に把握しておくことは不可能なので、
営業日報に必要事項を記載しておく必要があるわけです。
要するに、管理する側も、管理される側も、的確な状況把握ができなければ、
業務の生産性を向上させることができないので、的確な状況把握ができない
ような営業日報では、営業日報が活用できているとはいえないのです。
このように、営業日報が活用できているか否かのポイントは、営業日報を
確認する側と、営業日報を作成する側の双方が、状況把握を的確にできる、
営業日報の書式や営業日報の内容になっているのかに尽きるといえるのです。
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