流動比率とは、流動資産が流動負債をどれくらいカバーしている
かを示す財務分析における安全性分析の財務指標で、流動比率が
高いほど、一般的には短期的な資金繰りに余裕があると見られており、
流動比率は財務比率分析の1つで静態的分析手法です。
この流動比率を計算する上で用いる流動資産には、現預金・売上債権・
棚卸資産・有価証券等がありますが、流動比率の算定は、換金化が
難しい棚卸資産が含まれて計算されているので、流動比率を
利用するよりは、当座比率を利用する方が、更に企業の支払能力を
シビアに見ることが出来ます。
※全産業流動比率データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の流動比率データ)
・全産業流動比率
・製造業流動比率
・非製造業流動比率
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しかし、流動比率や当座比率等の財務比率分析は静態分析で、
企業の真の支払能力を掴むには限界がありますので、企業の的確な
資金繰りの状態を掴みたければ、流動比率等の財務比率分析ではなく、
動態分析と呼ばれる資金移動表を利用して、企業の真の資金繰りの
状態を把握するべきです。
また、動態的分析を活用すれば、経常収支がマイナスの状態である
経常収支比率が100%を下回っている事業年度が数期間続いた場合に、
資金ショートの可能性が高くなることや、利益が多額に計上されていても
倒産に至る、黒字倒産の可能性なども見逃すこともなくなります。
尚、流動比率の一般的なチェックポイントとしては、流動比率の計算結果が120%以上の場合は、
高い支払能力を持つ企業と判断することができ、流動比率の計算結果が90%〜100%の場合は、
標準的な支払能力を持つ企業と判断することができ、流動比率の計算結果が80%以下の場合は、
注意を要する企業と判断することができます。
計算式・・・流動比率(%) = 流動資産 ÷ 流動負債
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー、予算、金融、金利