経常収支比率とは、資金収支表である資金繰り表などの経常収入に
対する経常支出の割合のことで、経常収支比率が100%の時が、
現金収入と現金支出が釣り合っている状態であり、経常収支比率は
企業の資金繰りの状態を示す重要な財務指標の1つで、経常収支比率は、
財務分析の安全性分析手法でもあります。
この経常収支比率は、企業の真の支払能力を的確に示す指標なので、
経常収支比率は、企業の倒産危険度を示す指標ともいえ、当座比率等の
財務比率分析が静態的分析と呼ばれるのに対して、経常収支比率分析は
動態的分析と呼ばれ的確に企業の資金繰りの状態を表す分析手法なのです。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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ちなみに、経常収支比率を計算するだけでは意味がなく、結果である、
経常収支比率の数値に至った原因が、どこにあるのかを分析しなければ、
予算である財務計画に、財務の改善策を盛り込むことはできません。
また、企業のバランスシート上の資産と負債のストックの関係を分析する
当座比率等の財務比率分析が、静態分析であるのに対して、経常収支比率は
企業のお金の流れ(フロー)を捉え、資金繰りの状況や支払能力を測定する
動的分析であり、経常収支比率は、資金繰り表の概要を示す各項目の中でも
経常収支とともに、最も重要な項目の1つです。
このように、企業の資金繰りの分析をする上では、経常収支比率分析は
最重要の分析手法ともいえ、企業の資金繰りを改善する上では、いかに
経常収支比率を改善するかは重要事項であり、企業の財務分析をする
際に、経常収支比率の各事業年度の推移を確認することは、企業の
資金ショートのシグナルを掴むことに繋がります。
また、経常収支比率が3事業年度以上100%を割る状態が続き、直近の
経常収支比率が80%を下回る、著しい資金繰りの悪化を示した場合は、
資金ショート=倒産の可能性がかなり高くなり、利益が多額に計上されて
いる場合でも、黒字倒産の可能性すらあります。
そして、企業の支払能力を分析する際は、資金繰り表を分析するよりも、
資金移動表を分析するほうが、企業の支払能力を的確に把握することができます。
また、経常収支比率の仕組みを理解することは、財務を理解することでもあるので、
会社の財務を預る、経理部、財務部、経営企画室に所属する社員にとっては、
経常収支比率の仕組みの理解は欠かせません。
ちなみに、財務をよく理解していない人が、見積資金繰り表を作成する際は、
一定期間の現金収入と現金支出だけを予想して資金繰り表を作成していますが、
見積資金繰り表の作成方法の基本は、見積貸借対照表と見積損益計算書を
作成することなので、見積資金繰り表だけを作成しても、論理的整合性の無い
資金繰り表しか作成することは出来ません。
経常収支比率計算式・・・経常収支比率(%) = 経常収入÷経常支出×100
尚、資金繰り表の概要としては、一般的には大きく下記のように区分されています。
@経常収入の項目
A経常支出の項目
B経常外収入の項目
C経常外支出の項目
最後に、国や地方公共団体の場合、一般企業の経常収支比率に相当するのが、
基礎的財政収支比率であり、この基礎的財政収支比率の計算では、過去の
借金の元利金支払や新規の国債や地方債の発行収入は除外されており、
基礎的財政収支比率は、単年度の税収と一般支出の関係を示したものです。
国や地方公共団体でも、あるべき姿の経常収支比率を実現する為に、
企業の予算編成手法を含んだ、予算管理のシステムを導入すべきでしょう。
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