No126・・・実効税率
実効税率とは、法人所得や個人所得に対しての理論上の税率のことで、
実効税率は、実際の納税で利用することは無く、法人の実効税率は、
税効果会計や中期経営計画等で法人税等を想定する際に用いることが一般的です。
この法人所得の実効税率と表面税率は全く違いますが、
その違いは法人事業税は損金算入であり、その節税効果を考慮している為で、
実効税率は理論上の税負担率となっています。
ちなみに、実効税率と法定実効税率は同じ意味です。
また、表面税率とは、法人税、法人住民税、法人事業税それぞれの税率を
単純に合計したものです。
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ちなみに、法人所得の法定実行税率の計算式は、下記のようになります。
法定実行税率の計算式
法定実効税率=〔法人税率+(法人税率×住民税率)+事業税率〕÷(1+事業税率)
また、法人所得の実効税率は、期末資本金の金額や法人の所得金額によって、
最低29.34%から最高42.05%となっているので、実務では、期末資本金の
金額や所得の金額に応じて法定実効税率を使い分けることになります。
尚、法人所得の法定実効税率の種類は下記の通りです。
期末資本金1億円以下で所得が2500万円以下の企業の場合
@所得400万円以下の部分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29.34%
A所得400万円以上800万円以下の部分・・・・・・・・30.85%
B所得800万円以上の部分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40.87%
期末資本金1億円以下で所得が2500万円以上の企業の場合
@所得400万円以下の部分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29.51%
A所得400万円以上800万円以下の部分・・・・・・・・30.65%
B所得800万円以上の部分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41.12%
期末資本金1億円以上の企業の場合
@所得400万円以下の部分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39.39%
A所得400万円以上800万円以下の部分・・・・・・・・40.75%
B所得800万円以上の部分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42.05%
また、世界の主要国の、法人所得税の実効税率の国際比較は下記の通りです。
2009年1月現在 財務省調査
法人所得税の実効税率の国際比較
@米国・・・40.75%
A日本・・・40.69%
Bフランス・33.33%
Cドイツ・・28.83%
Dイギリス・28.00%
E韓国・・・27.50%
F中国・・・25.00%
この法人所得の実効税率を国際比較すると、日本の実効税率はトップクラス
に高いことは明らかで、日本企業の税負担が他国の企業と比較して多いことは、
間違いなく国際競争力において不利になり、このまま日本の法人税が高いままだと、
有力な企業は税負担の少ない国へ本社を移転してしまう可能性もあり、
日本の国としても大幅に税収が減少することも考えられるため、
日本の法人税率の引き下げは、日本の税制の大きな課題です。
■実効税率に関する項目
・法定実効税率とは、税務上の課税所得に対する税金の割合のことで、
法定実効税率は、実効税率と呼ぶ場合もあります。
・中小企業実効税率は、上記にも示している様に資本金や課税所得により異なりますので、
中小企業実効税率を予算を作成する際に用いる場合は、中小企業の資本金や課税所得により使い分ける
必要があります。
実効税率に関連する用語
※繰越欠損金、欠損金
※未実現利益
※管理会計
※フィキシングメンバー、不動産情報
※アメリカ新通貨発行と金本位制度
※GSR(ゴールドシルバーレシオ)
※新円切換
※米国債と借金の本質
※通貨発行益(シニョリッジ)