No1644・・・源泉徴収
源泉徴収とは、給与や報酬などの所得の支払者が、支払いをする際に所定の決められた
方法で所得税を計算し、給与や報酬などから税額を差し引いて国等に納付する制度のことで、
源泉徴収制度では、所得の支払者が徴収義務者となり、
国に代わって所得税を徴収することになっています。
源泉徴収される所得税は、賦課課税方式と思われる場合もありますが、
源泉徴収の制度は特例であり、申告納税方式の例外といえます。
この源泉徴収の対象となるものは、給与所得・公的年金所得・利子所得・配当所得以外では、
個人に支払う原稿料や講演料、弁護士、公認会計士、税理士などに支払う報酬、
プロスポーツ選手、モデル、外交員などに支払う報酬などがあり、これらの給与や報酬等を受け取る人が、
源泉徴収対象者となります。
企業などにおいて、給与を支給する際に源泉徴収の計算をする際は、源泉徴収税額表に従い、
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書等を基にして源泉税を確定します。
ちなみに、源泉徴収税額表には、源泉徴収税額表の甲欄、源泉徴収税額表の乙欄、源泉徴収税額表の丙欄があります。
また、月額10万円までの通勤交通費(通勤手当)は非課税なので、源泉徴収と交通費の関係は、
ほとんどの従業員には気にする必要のないことです。
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そして、源泉徴収義務者である給与の支払者は、源泉徴収対象者である正規雇用の正社員、
非正規雇用の非正規社員の源泉徴収簿(賃金台帳)を作成し、確定申告に必要な源泉徴収票・支払調書・
住民税申告に必要な給与支払報告書等を作成しています。
ところで、源泉徴収されているものには、銀行の普通預金や定期預金の預金利息もありますが、
預金利息は、銀行が、国税15%地方税5%を源泉徴収しているので、銀行預金口座に入金されている
利息の金額は、税引後の金額であるため、利息に関する会計処理をする際は、国税15%地方税5%相当額を、
借方に租税公課、貸方に受取利息という仕訳をすることになります。
また、社債を発行している企業は、社債利息の源泉徴収をする必要がありますが、
社債に関する事務業務を銀行に委託していない場合は、社債発行会社が、自ら源泉徴収を行い、
翌月10日までに税務署に源泉税を納付する必要があります。
ちなみに、源泉徴収と年末調整は、給与関係の仕事の1つですが、退職者が出た場合に、その都度退職者に
源泉徴収簿に基づき源泉徴収票を交付したり、12月の給料が確定した段階で年末調整をして、
従業員に源泉徴収票を交付し、通常は、12月の給与を支払う際に年末調整還付金を一緒に
支払うことになります。
源泉徴収に関する用語
・青色申告、白色申告
・利子所得
・配当所得
・不動産所得
・事業所得
・給与所得
・退職所得
・山林所得
・譲渡所得
・一時所得
・雑所得
※確定申告、所得税、給与所得、住民税、基礎控除、所得控除
※源泉徴収義務者、源泉徴収対象者、源泉徴収、源泉税
※源泉徴収制度、源泉徴収税額表、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
※源泉徴収税額表の甲欄、源泉徴収税額表の乙欄、源泉徴収税額表の丙欄
※正規雇用、正社員、非正規社員、非正規雇用
※源泉徴収簿(賃金台帳)、支払調書、給与支払報告書