No216・・・支払能力
支払能力とは、企業がどれだけ支払をすることが出来る力があるのかを指し、
企業の支払能力は、短期支払能力と長期支払能力の面から分析し、
支払能力の分析手法には、静態的分析と動態的分析のアプローチ手法があり、
企業の支払能力を財務分析することで、その企業が資金ショートや黒字倒産を
する可能性をある程度把握することができます。
また、企業の短期支払能力を見る場合に、一般的に利用されている分析手法は、
流動比率や当座比率などの財務比率分析と呼ばれる静態的分析が
利用されていますが、企業の真の支払能力を掴むには静態的分析では
限界があるので、もう1つのアプローチ手法である、動態的分析と呼ばれる
資金移動表分析や回転期間分析を活用すれば、企業の真の支払能力を
掴むことが出来ます。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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そして、企業の長期支払能力を見る場合は、まず、長期にわたり資金を固定化する
固定資産が自己資本や固定負債に対してどれくらいの割合があるかを示す
固定比率や固定長期適合率を活用することで長期支払能力の参考とします。
次は、動態的分析で現在の企業の真の支払能力を掴んで、
将来のキャッシュフローを予測して、長期のキャッシュ創出能力が
どれくらいあるかを算出し長期支払能力を見ることになります。
また、支払能力を評価する際は、フロー面だけでなく、ストックの面からも
評価する必要があり、未上場株式や土地などはバランスシート上は
時価評価されていないため、含みが発生している資産も存在する可能性もあり、
含み資産とは、企業等が保有する資産の帳簿価額(取得価格)より資産の時価が
上回っている状態のことで、含み資産は、主に株式などの有価証券や土地などの
不動産に発生し、含み資産を多く持つ企業は、歴史の古い企業に多い傾向があります。