No337・・・財務
財務とは、資金を調達して、その資金を運用した結果である、
資産、負債、純資産、損益、キャッシュフローのことです。
また、一般的に財務は、日々の資金の入出金を管理して、資金ショートを
起こさないように資金繰りをし、必要に応じて資金調達をすること等を
総称して財務と呼ぶことが多いようです。
財務について分析することを財務分析と呼び、財務を計画することが財務計画で、
財務を管理することが財務管理です。
次に、企業においての財務機能について説明しますが、財務の基本的な機能を
例としてあげると、出納業務、資金調達業務、調達した資金の運用管理業務があります。
出納業務には、現預金の管理を入出金の業務フローに基づいて
管理することとキャッシュマネジメントシステム(CMS)があります。
■ビジネスマンツーマンセミナー(会場はJR秋葉原駅徒歩1分)
・経営管理セミナー ・経営戦略セミナー
■ビジネス通信講座(電話で解説を聞き質問をすることが可能)
・予算作成講座 ・経営管理講座
このキャッシュマネジメントシステム(CMS)とは、企業全体又は関連会社を
含めたグループ全体の資金を集中管理する業務です。
この業務は、資金の効率化やリスクマネジメントの観点、そして、企業内やグループ間の
資金決済手数料の削減や不要な手持ち資金の削減をし、バランスシートをスリム化する
ためにも必要な業務です。
また、資金調達業務には、大きく自己資本による調達と、他人資本による
調達があります。
自己資本の資金調達とは、株式等を発行する調達で直接金融と
呼ばれるエクイティファイナンスのことです。
他人資本による資金調達とは、取引先から信用供与を受けることによるものと
デットファイナンスによる資金調達があり、これらの業務も、財務の基本機能になります。
そして、調達した資金の運用管理業務とは、企業が資金調達に要した
資金調達コストを、各部署の使用している資金量に応じて配賦することです。
この財務業務は、部門の正確な業績を掴む為には必要な業務であり、
資金調達コストは部門のバランスシートの資産と負債の差額である金額を
基準に配賦することになります。
また、財務においてバランスシートの管理に必要な管理方法がALMですが、
ALMとは、想定されるリスクを考慮し、資産と負債を総合管理することです。
このALMの管理方法は、自己資本比率を一定レベル以上に維持するために、
日経平均株価などの株式市場や短期金利・長期金利の動向、そして為替相場の
動きなどの金融市場の動向を予測し、リスクが発生した場合でも損失を最小限にし、
収益の最大化を図るための資産と負債の最適な組合せを決定する手法になります。
尚、企業においては、財務部が組織に設置してあれば、財務部の役割として、
また、財務部が組織に設置されていなければ、経理部の役割として、
財務方針と財務戦略が策定されて、財務の業務は、遂行されることになります。