No58・・・有利子負債
有利子負債とは、金利が発生する負債のことで、利払いを伴う直接金融と
間接金融のデットファイナンスによる資金調達をしたものが有利子負債であり、
有利子負債残高が多い企業は金利変動リスクにどう対応するかが
重要な財務戦略になります。
また、有利子負債の主なものは、短期借入金、長期借入金、社債、
コマーシャルペーパー(CP)等で、有利子負債は返済期限がある
支払利息が発生する負債なのです。
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そして、有利子負債の残高が、会社の収益状況や資産規模に比較して
過大であれば、資金繰りに大きな影響を及ぼし、
会社の経営は不安定になります。
その有利子負債の残高を決定する際に考慮すべきものが財務レバレッジで、
有利子負債の残高を増加させればレバレッジ比率を高めることにつながり、
レバレッジ比率を高めれば自己資金に対するリターンを高めることが
出来ます。
しかし、有利子負債の残高を増やすことで生じるレバレッジ効果は、
プラスの効果だけでなく、マイナスの効果もありますので、
有利子負債の残高を増やしレバレッジ比率を高めることは、
リスク管理が出来ていなければ非常に危険なことなのです。
また、有利子負債残高をコントロールする上で必要な見通しは、
経済環境の変化によるインフレ(インフレーション)のリスクで、有利子負債残高が大きい企業は
金利動向次第で企業収益に多大な影響が出ます。
尚、有利子負債に関わる財務戦略の中での重要なポイントの1つは、
有利子負債を何時短期から長期に借り換え、何時金利を変動金利から固定金利に
借り換えるかのタイミングを決定することです。
ちなみに、有利子負債を活用した財務指標は、下記の通りです。
有利子負債を活用した財務指標
@有利子負債依存度
A有利子負債比率
Bネット有利子負債
C営業キャッシュフロー対有利子負債比率