No655・・・貢献利益率
貢献利益率とは、売上高から変動費を差し引いて算出した貢献利益の
売上高に対する比率を示す財務指標のことで、貢献利益率は、管理会計において
用いられる考え方で、限界利益率と同じ内容であり、固定費を貢献利益率で割って
算出した金額が損益分岐点の売上高です。
この貢献利益率の概念は、利益計画においても、基本的な考え方であり、
例えば、会社で売っている商品が1つだけだとして、その商品の貢献利益率を
算出しておけば、会社の変動費以外の費用である、固定費を全て賄う為には、
どれだけの売上高が必要であるかを、あらかじめ計算しておくことができるので、
貢献利益率の考え方は、利益計画には欠かせないものなのです。
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また、管理会計において、貢献利益率の高い商品・製品・サービスや貢献利益率の高い
事業部門を把握することは非常に重要で、それらが的確に把握できれば、貢献利益率の高い
セグメントに経営資源を集中させることが出来ます。
そして、貢献利益率は、CVP分析において最も重要な考え方であり、各セグメントの採算を
判断する際や、赤字事業撤退の判断をする際にも貢献利益率を活用することになります。
尚、各セグメントの貢献利益率を算出した後は、各セグメントの加重平均貢献利益率も
検証しておく必要があり、加重平均貢献利益率を算出しておけば、事業撤退をする
セグメントがある場合でも、利益計画が立てやすくなります。
計算式・・・貢献利益率(%) = 貢献利益 (限界利益)÷ 売上高 × 100
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