No923・・・優先株式
優先株式とは、普通株式に比べて配当金の支払や残余財産の分配をする際に、
優先的取扱を受ける株式で、優先株式には、普通株が無配となった場合でも、
配当が行われる場合もあり、優先株式は、単に優先株とも呼ばれます。
この優先株式の種類には、累積的優先株式、非累積的優先株式、参加的優先株式などの種類があり、
これらの優先株式は、配当優先株式とも呼ばれ、それぞれの優先株式の種類の説明は下記の通りです。
優先株式の種類の説明
■累積的優先株式とは、当期に配当金の支払いが受けられなかった不足金額を、翌期以降に繰り越して
受け取らるタイプの優先株式。
■非累積的優先株式とは、当期に配当金の支払いが受けられなかった不足金額があったとしても、
翌期以降に不足金額を受け取ることができないタイプの優先株式。
■参加的優先株式とは、優先配当率を超えた場合でも、会社に配当可能利益が残っている場合に、
残利益配当に参加できる優先株式。
■非参加的優先株式とは、優先配当率を超えた場合に、会社に配当可能利益が残っていたとしても、
残利益配当に参加できない優先株式。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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また、優先株式に議決権が無い場合は、会社の支配関係である持株比率を変動させることことなく、
新株発行による資金調達が可能です。
そして、優先株式が企業の再生を目的として発行される場合は、企業が再生するまでの一定期間後に、
優先株式を普通株式に転換できる条項や優先株式を買い戻す(優先株式の償還)為の買戻権が
付与されている場合が多いようです。
尚、優先株式は、他の株式と比較して、配当や残余財産の分配が優先されていますので、
議決権制限がつけられたり、議決権自体が無いことが一般的です。
ちなみに、優先株式の事例としては、金融危機の際に日本の三大メガバンクである、
三菱UFJフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループが
国に対して発行した例が有名で、最近では、リーマンショックの際に、三菱UFJフィナンシャルグループが
モルガンスタンレーの優先株式を引き受けた事例が有名です。