マーケティングのケーススタディ


マーケティングのケーススタディとは、実際の事例を検証して、

マーケティング理論の観点から事例の問題点を分析把握し、どのように

解決すべきかを見いだしていく学習方法です。


MBAコースのマーケティング授業においても、ケーススタディは必ずあり

ますし、マーケティングのセミナーやマーケティングの本でさえ、

大抵ケーススタディが盛り込まれています。


しかし、マーケティングを学ぶ人が考えねばならないことは、

数多くのケーススタディを学んでマーケティングスキルを

向上させることができるのかということです。


例えば、営業においては、現場での商談の経験がない新入社員や商談の経験

が少ない若手社員に、商談のロールプレイング研修を何回もやらせること

があります。


ちなみに、企業が営業研修で商談ロールプレイングを導入している目的は、

営業社員に、営業のスキルをできるだけ早く身につけさせたいからです。


そして、ケーススタディと同様に、ロールプレイングも数多くこなすと、

実際の商談も上手くやれる気になる営業社員が多いようです。


しかし、現実の商談では、ロールプレイングの時の様に、順序立てて商談が

進行することはありませんし、商談相手によって、ロールプレイングの時に

全く想定していない様な状況になることも日常茶飯事なのです。


また、ロールプレイングの弊害としては、ロールプレイング通りの商談を

しようとすることであり、それこそは、顧客が誰であろうと、マニュアル通り

の商談をすることにも繋がり、その様なことでは、上手くいく商談も失敗

しています。


更に、ロールプレイングを数多くやりすぎると、やりはじめた当初の緊張感

が直ぐに無くなることも弊害といえます。


要するに、商談では会う人は何時も違いますし、会う人の性格やその時の状況

によって、商談の進め方を変えなければ、商談が上手くいくことはないのです。


このように、マーケティングのケーススタディも商談のロールプレイングと

同じことがいえます。


ビジネスには、様々な種類がありますし、企業が置かれている状況も、

企業の数だけあるといえますので、ケーススタディを数百回学んだとしても、

実際のビジネスで通用するとは限らないのです。


マーケティングにおいて重要なことは、マーケティング理論を使いこなす

方法である、マーケティングの考え方なので、そのようなマーケティングの

考え方を理解するのに、マーケティングのケーススタディを数十回・数百回

も学ぶ必要はないわけです。


マーケティングに携わる者に問われているのは、マーケティング理論を

知っていることではなく、マーケティングの現場で、結果をだすことなのです。


マーケティングに携わる人は、このことを肝に銘じて、マーケティングを

学ぶべきでしょう。


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