マーケティングを学んでいると、必ず登場してくるのが成功事例
というものですが、このマーケティングの成功事例が解説される際に
必ずでてくるフレーズが、「自社に置き換えて考える」という定番
ともいえるフレーズです。
この自社に置き換えて考えるということを、目や耳にすると、
何の疑いも無く受け入れてしまいそうですが、全てのマーケティングの
成功事例について、自社に置き換えて考えて見ることに、果たして意味
があるのでしょうか?
確かに、マーケティングの成功事例の解説だけを聞いて、
納得するだけで終わってしまっては時間を使って学んだ意味がありません。
しかし、他社の成功事例を自社に置き換えて考えて見るよりも、
成功事例から何が学べるのかという問題意識を持つことの方がより重要です。
ここで、成功ということについて考えてみたいと思いますが、
例えば、会社設立後、数年である業界のシェアトップに立った企業
があるとします。
傍から見ると、その企業が成功した理由は、その業界にこれまでなかった
画期的な顧客ニーズを満たした新商品を開発したことだったとします。
そうすると、その成功事例を見た人は、やはり、成功の秘訣は、顧客ニーズ
を満たした新商品の開発が重要になるんだなと思い、自社においても、
顧客ニーズを満たした新商品の開発に力を入れることで、
成功するチャンスがあると思うはずです。
しかし、その企業が成功した理由は、本当に、顧客ニーズを満たした
新商品の開発をしたことなのでしょうか?
このような、成功した企業の表面上のことだけを真似したとしても、
上手くいくことはありませんので、幾ら、マーケティングの成功事例
について沢山学んだとしても、外部の人間が見て分かる上辺だけの
部分だけを見ても、何も得られるものはないのです。
先ほどの、会社設立後、数年である業界のシェアトップに立った企業が
成功した理由は、顧客ニーズを満たした新商品を開発したことでは
ありません。
成功の理由は、商品化すれば上手くいく可能性が高い、
顧客ニーズを見つけたことにあるのです。
マーケティングに携わる者は、顧客ニーズを満たした新商品を開発すれば
上手くいくという短絡的な発想を持つのではなく、商品化すれば上手くいく
可能性が高い、顧客ニーズを見つけることを常に意識するべきです。
マーケティングの成功事例を見て、やはり、成功のポイントは、
顧客ニーズを満たした新商品の開発をすることだと短絡的に思って、
自社で新商品の開発に力を入れて、成功しない企業が多いのは、
この辺の誤解があるのです。
要するに、顧客ニーズを満たした新商品を開発すれば上手くのではなく、
商品化すれば上手くいく可能性が高い、顧客ニーズを、いかにして見つける
のかが、成功のポイントなのです。
そうすると、先ほどの、画期的な顧客ニーズを満たした新商品を開発した
ことで成功した企業から学ぶべきことは、どのようにして、商品化すれば
上手くいく可能性が高い、顧客ニーズを見つけたのかということになります。
このように考えると、わさわざ、他社の成功事例について学ぶまでもなく、
マーケットでの成功要因が何かが理解できていれば、他社の成功事例を学ぶ
ということに、貴重な時間を何十時間、何百時間も浪費することはない
といえます。
マーケティングも、基本の原理原則が重要なので、その基本の原理原則
が理解できたのなら、一円の利益にもならない、マーケティングの勉強を
止めて、実践で、マーケの原理原則を活用し、現場で試行錯誤することこそ、
マーケティングの基礎体力が向上することになるのです。
ゆえに、マーケティングの成功事例を学ぶために、何十時間、何百時間
も使う時間があるのなら、マーケの基本の原理原則を理解して、
現場で試行錯誤することこそ、マーケに携わる者が、取り組むべき
ことといえるでしょう。
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