ミクロ環境分析は何を調査分析するべきか


外部環境分析には、マクロの視点とミクロの視点が必要になってきます。


マクロという大きな視点で、企業のコントロールの及ばない外部要因について

リサーチした後は、企業の周辺環境であるミクロの視点で調査分析すること

になります。


この環境分析をするうえで理解しておきたいことは、マクロ環境分析

比較すると、ミクロ環境で調査分析する対象の方が、より具体的でビジネス

に直結してくるものばがりだということです。


そして、戦略という視点で考えると、マクロ環境が経営戦略に影響を与え、

ミクロ環境がマーケティング戦略に影響を与えることになります。


そうすると、ミクロ環境で調査分析する対象は、マーケティング戦略に必須

のものといえますので、企業が、儲ける為の仕組みづくりをするうえでの

スタートラインが、この環境分析といえるのです。


このミクロ環境分析のフレームワークとしては、3C分析

ファイブフォース分析SWOT分析が代表的な分析手法ですが、

ここでは、3C分析とファイブフォース分析について簡単に説明します。


3C分析とは、マーケット(顧客)、競合企業、自社の3つの観点から分析

する手法で、マーケティングの知識が多少ある方なら誰でも知っている、

マーケティングのフレームワークです。


儲ける為の仕組みづくりをするうえでは、自社の自分勝手な視点で商品開発

をしても、市場に受け入れてもらえませんので、マーケット(顧客)と競合企業

について調査分析する必要があるわけです。


次に、5フォース分析とは、マーケット(顧客)、競合企業、新規参入業者、

供給業者、代替品の5つの観点から分析する手法で、3C分析と比較すると、

調査分析する対象が増えています。


企業を脅かすのは、現在の競合企業だけではなく、マーケット(顧客)の変化や、

新規参入業者、供給業者、代替品という存在があることも意識すべきことを、

ファイブフォース分析は示唆しているのです。


そして、3C分析やファイブフォース分析で把握した情報を、SWOT分析の

機会と脅威に分類することで、企業に影響を与えることになる外部要因には、

どのようなものがあるかが、顕在化することになります。


この調査分析手順に従うと、何を調査して調査後どのように情報を整理するべき

かが明確になるのですが、この調査分析は、ここからが最大の山場となります。


ここまでは、3C分析、ファイブフォース分析、SWOT分析などの

ミクロ環境分析のフレームワークを活用して、情報収集と情報整理を

終わらせただけなので、それらの材料をどのように利用して、どのように

料理するのかで、マーケティング戦略の方向性が決定するのです。


はじめにも説明しましたが、ミクロ環境分析は、儲ける為の仕組みづくりを

するうえでのスタートラインなので、ここでの意思決定が、儲ける為の仕組み

づくりの肝ともいうべきものを決定することになるのです。


そうすると、各種フレームワークを活用して、情報収集し情報整理をしても、

最後に待っているのは、それらの情報にどのように優劣をつけるのかという

判断という難関が待ち受けているわけです。


では、その判断基準に何か利用できるフレームワークがないのかと皆さんは

考えることでしょうが、そのようなフレームワークは存在します。


そのフレームワークこそが、孫子の兵法やランチェスターの法則で

語られていることなのです。


現代の著名な経営学者やマーケティング学者である、ピータードラッカー、

マイケルポーター、フィリップコトラーが掲げる理論は全て、孫子の兵法や

ランチェスターの法則などの軍事理論の延長線上にある理論なので、彼らは、

現代風の表現にアレンジしているだけということもできます。


要するに、何千年という時間が経過しても色あせることがない、

真理ともいうべき経営やマーケティングに通じる考え方が、数千年前から

存在していることになるのです。


そのような普遍ともいえる考え方を、情報収集し情報整理をした後の、

判断基準として応用すればよいのです。


その普遍ともいえる考え方を知ることこそが、マーケットでの成功要因

(KSF key success factor)を掴むことにもなるわけです。


このように、ミクロ環境分析では、その目的を理解することができていれば、

何に特化して調査分析するべきかが明確になりますので、難解な現代の経営理論

やマーケティング理論を学ぶのではなく、シンプルな言葉で表現されている、

孫子の兵法やランチェスターの法則を知ることが、この環境分析の重要性を

再認識し、この環境分析にてやるべきことが腹に落ちることになります。


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