ビジネスや株式投資に関して「成功の法則」があると聞くと、誰しもがその
内容を知りたがります。
そのような「成功の法則」に共通する内容は、こうすれば必ず上手くいく
ということです。
しかし、どんなに素晴らしい「成功の法則」でも、永遠に有効な方法
はありません。
そのような永遠に上手くいく「成功の法則」を追い求めるよりも、
成功するための考え方こそ身につけるべきでしょう。
成功するための考え方を、今風にいえば、成功するためのフレームワーク
と言い換えることもできます。
ところで、ビジネスや株式投資における、成功するための考え方とは、
どのような考え方なのでしょうか?
成功するための考え方を考えるに当たっては、数千年前の昔から、
提唱されている有名な古人の言葉を思い起すべきです。
その有名な古人の言葉とは、中国春秋時代の兵法家である孫武の言葉です。
孫武というと、あまりなじみがない方もいるかと思いますが、
孫子の兵法の著者こそが、孫武なのです。
その孫武の代表的な有名な言葉としては、以下のものがあります。
①敵の情を知らざる者は、不仁の至りなり
②敵を知り己を知れば百戦危うからず
③戦わずして勝つ
上記の3つの言葉の中で、①の言葉の言わんとすることが理解しにくいと
思いますので、簡単に解説すると、外部環境調査の重要性を説いています。
②と③の言葉に関しては、大半の方が知っている言葉でしょうし、
その言葉が言わんとすることもなんとなく理解できるでしょう。
しかし、なんとなくこれらの言葉が言わんとすることを分かっただけでは、
成功するための考え方が身についているとはいえません。
また、誰しもが知っている言葉を理解することが、成功するための考え方
とは信じられないと思われる方も多いことでしょう。
ここで、上記の3つの言葉が、成功するための考え方とは信じられない方
に質問をします。
例えば、何かビジネスを始める前には、事前に様々なことを調査をする
必要がありますが、何を目的にして何を調べるべきか、調査の順番も含めて
具体的に説明することができるでしょうか?
この問いに具体的に答えられない方は、ビジネスにおいても、
株式投資においても、最も大切な考え方が欠如しています。
この考え方を知らないということは、経営に携わる人にとっては、
調査が重要なことは知っているが、調査すべき目的が何かが分からない
と言っているようなものなのです。
このような考え方が身についていないのに、ビジネスや株式投資で
成功したいと思うことは、年末ジャンボ宝くじを買って、一等前後賞合わせ
7億円の当選を狙うような、運任せのようなものです。
このように、成功するための考え方を身につけるためには、
上記の3つの孫武の言葉が、腹に落ちるまで、とことん考え抜き、
その言葉が本当に訴えていることを理解する必要があるのです。
また、上記の3つの孫武の言葉は、マーケティングの核心をついている
言葉でもあります。
マーケティングの考え方は、企業においては、儲ける仕組みを構築する
ためには必要不可欠な考え方ですし、株式投資においては、どの企業に
投資をするべきか決定する際にも必要不可欠な考え方なのです。
ちなみに、現代の経営戦略理論家やマーケティングの大家である、
ピータードラッカー、マイケルポーター、フィリップコトラーが掲げる理論も、
孫子の兵法などの軍事理論の延長線上にある理論です。
そうすると、現代の最新の経営戦略理論やマーケティング理論は、
何も新しい理論ではなく、昔からある理論を違う言葉で表現したり、
分かりやすく説明しなおしただけの理論といえます。
要するに、ビジネスの「成功の法則」といえる経営戦略に関する新たな手法
やトレンドは毎年のように変化しますが、経営戦略の本質は変わることが
ないのです。
ゆえに、成功するための考え方を身につけるためには、かわることのない
普遍的な重要な部分を抑えて、それらのことを理解することができれば
十分なのです。
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