No2839・・・1人当たり人件費
1人当たり人件費とは、会社の年間人件費金額を合計して、会社に所属する人数で
割ることで算出した財務指標です。
この1人当たり人件費を算出する際は、給料(給与)などとして従業員等に直接支出する人件費だけを
対象とするのではなく、会社が負担している法定福利費、福利厚生費、退職金(退職給付費用)などの
間接支出する人件費も対象として、1人当たり人件費を算出します。
また、従業員等の総数を計算する際に注意する点としては、パートやアルバイトを正社員の勤務時間に
換算して算出するなどの方法を講じないと、1人当たり人件費の金額が実際よりも低く算定されてしまいます。
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会社の経営という観点から1人当たり人件費を見ると、1人当たり人件費が高すぎれば、
会社の利益を圧迫して、資金繰りにも支障をきたしかねないので、適切な範囲内で管理したい
指標といえます。
そして、従業員の立場から1人当たり人件費の金額を確認すれば、この指標が高い企業は、
従業員を大切にする会社と判断出来たり、従業員に対して待遇の良い会社と見ることもできます。
尚、1人当たり人件費を算出する場合は、役員を含めて計算する場合と役員を除いて計算する場合が
ありますので、1人当たり人件費データを見る際は、人数の計算式に役員が含まれているかどうかを
確認するべきでしょう。
1人当たり人件費計算式・・・1人当たり人件費=人件費÷人数