社員のモチベーションをあげるために、頑張った人を評価しようとする
人事評価制度は、会社には欠かせない制度ではありますが、
皆さんの会社では、その人事評価制度が頻繁に変わっていませんか?
また、中小企業でも人事評価制度を導入している企業は多いのですが、
皆さんの会社では、人事考課制度は、うまく機能しているでしょうか?
「人事評価制度は、うまく機能していますか」という質問を誰にするかで、
その返答は大きく変わってくるのが一般的です。
例えば、「人事評価制度は、うまく機能していますか」という質問を、
評価する側の経営者や幹部クラスの人にした場合は、うまく機能している
と返答する人の割合が比較的多いようです。
逆に、「人事評価制度は、うまく機能していますか」という質問を、
評価される側の社員にした場合は、ほとんどの人が、うまく機能していな
いと返答するようです。
一体、このギャップはどうして起こるのでしょうか?
このような評価される側の社員の気持ちを知ってか知らずか、評価する側の
経営者や幹部クラスは、よりよい人事評価制度にして、社員のモチベーション
をあげようと、頻繁に評価の方法を改善しています。
しかし、どのような人事評価制度に変更しても、ほとんどの会社では、
評価される側の社員の大半は、不満を持っている人の割合が減ることが
ないのです。
評価する側の経営者や幹部クラスは、人事評価制度の内容を見直す前に、
なぜ、評価される側の社員の大半が、不満を持っているかの理由を知るべきです。
一般的に、評価される側の社員の不満は共通しているのですが、その不満の
代表例は次の通りです。
評価される側の社員の不満の代表例
①部下とコミュニケーションをとらないのに、どうやって人物評価をしている
のか疑問だ
②勝手なイメージ、自分の好き嫌い、誤った先入観で評価する
③自分達がどんな仕事をしているか把握していないのに、評価ができるはず
がない
④評価する人が、ちゃんと評価することができるのか甚だ疑問で、
評価がいい加減すぎる
⑤評価した結果のフィードバックがない
⑥上司が誰かにより、評価が全く異なる
⑦自分を評価しているのが誰だか分からない
⑧どんな仕事をすれば、評価されるのかが分からない
⑨目標管理制度を採用しても、人によって目標の難易度が異なり、
そのような達成度で評価されることに納得いかない
⑩評価結果がどのように給料や賞与に反映されているか分からない
経営者の皆さんは、上記の評価される側の社員の不満の代表例を見て、
どのように感じるでしょうか。
おそらく大半の経営者の方は、評価される側の社員が不満に思っていることは、
人事評価制度自体の内容というよりも、評価する側の上司に対する不満の方
が圧倒的に多いと思うはずです。
この意味を、経営者の皆さんは、真剣に考えるべきでしょう。
要するに、評価される側の社員は、上司である管理職という立場の人たちが、
部下に対して無関心な人が多いと感じているのです。
評価される側の社員が、管理職への不満を、会社に対して発言することは
難しいでしょうから、経営者の皆さんは、評価される側の社員の声なき声
に耳を傾けるべきなのです。
管理職という立場の人間が、部下に無関心で、生産性を向上させることが
できるでしょうか?
会社にそのような管理職ばかりいれば、会社の業績があがるはずは
ありませんよね。
結局、大半の会社では、人事評価制度自体が問題というよりも、評価する側
の管理職の問題の方が、遥かに大きいのです。
評価する側の管理職の問題を解決せずして、いくら人事評価制度を
見直したところで、人事評価制度の不満が解消することはないのです。
このように、人事評価制度の不満の原因は、人事評価制度自体ではなく、
評価する側の管理職にあることは明らかなので、この問題を解決すること
こそが、人事評価制度の不満を解決することなのです。
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