No95・・・スコーチドアース(焦土作戦)
スコーチドアース(焦土作戦)とは、敵対的TOBに対する対抗策の1つで、
スコーチドアース(焦土作戦)は、敵対的買収を仕掛けられた買収対象企業が、
敵対的買収者の買収意欲を削ぐ為に、自社の優良資産や収益性の高い事業を
関連会社等に売却し、自社を魅力のない会社にすることです。
以前、ライブドアがニッポン放送に敵対的買収を仕掛け時に、ニッポン放送は
自社のコンテンツ等の資産を関連会社に売却しようとする動きを見せた事が
ありましたが、これはスコーチドアースによる対抗策に当たります。
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このスコーチドアースが焦土作戦とも呼ばれているのは、
戦争時に、自軍の武器や施設等を敵に使わせない為に、
自軍の武器や施設を焼き払い逃げたことになぞらえています。
また、スコーチドアースは企業価値を減少させる行為になり、
株主の価値を毀損しかねないので、スコーチド・アースを行なうことは
会社法で定める取締役の忠実義務に違反する行為になりかねず、
既存株主から株主代表訴訟を受ける可能性もあります。
このスコーチドアースのような買収防衛策を取るよりは、
敵対的買収を防ぐ為に日頃から、配当性向を高め、定期的に自社株買いを実施して、
企業価値を向上させることを目指すことが、理想的な買収防衛策なのです。
尚、敵対的買収の主な予防策は下記の通りです。
敵対的買収の主な予防策
@ポイズンピル(毒薬)
Aゴールデンパラシュート(金の落下傘)
Bスタッガードボード(捻じれた役員会)
また、敵対的買収の主な対抗策は下記の通りです。
敵対的買収の主な対抗策
@ホワイトナイト(白馬の騎士)
Aパックマン・ディフェンス
Bスコーチド・アース(焦土作戦)