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■経営課題の見つけ方と経営課題の解決策
経営課題の存在しない企業はありませんので、どんな優れた企業でも、経営課題の一つや二つは
存在しているのですが、優れた企業と平凡な企業では、経営課題への取り組み方が全く異なります。
大多数の平凡な企業が認識している経営課題とは、売上が低迷している、財務体質が悪化している、
生産効率が悪い、社内に活気が無い、社員の定着率が悪いなど、最終的な、結果に相当する部分なのです。
売上が低迷しているのは結果なので、何故、売上が低迷しているのかを特定しなければ、本当の課題が
顕在化することはありません。
また、財務体質が悪化していることも結果そのものなので、何故、財務が悪化しているのかを特定
しなければ、本当の課題を把握することはできないのです。
続いて、生産効率が悪いことも結果にすぎないので、どうして、生産効率が悪くなってしまったのか
原因を突き詰めなければ、対策を講じることができないのです。
そして、社内に活気が無いことも事実にすぎないので、なにが原因で、社内に活気が無くなって
しまったのか理由を把握できなければ、社内を活性化することは不可能でしょう。
最後に、社員の定着率が悪いことも単なる事実なので、社内のどこが原因で、社員の定着率が悪いのかを
特定できなければ、社員の定着率を改善することも難しいでしょう。
このように、大多数の平凡な企業が認識している経営課題とは、理想と現実のギャップである、
経営問題のことなのです。
要するに、経営問題と経営課題の違いを理解できていないので、経営問題のことを、経営課題と勘違い
してしまうのです。
それに対して、優れた企業は、本当の原因である経営課題が特定できなければ、理想と現実のギャップを
埋められないことを認識できていますので、ギャップを特定し、直ちに対策を考え、行動を修正できる、
優れた経営管理システムを確立しています。
優れた企業では、理想と現実のギャップを埋めるためには、結果ではなく原因が重要であることを
理解しているので、間違っても、月次決算の結果を見てから対策を考えようといった、のんびりした
行動を取ることはないのです。
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先ほど、優れた企業は、結果ではなく原因が重要であると理解していると説明しましたが、原因に注目する
ことこそが、経営課題の見つけ方であり、経営課題の解決策にも繋がるのです。
ここで確認の為に解説をしておきますが、自社の財務諸表だけをじっくり分析したとしても、経営課題は
言うに及ばず、経営問題が明確になることはありません。
経営課題については、先ほどの説明で理解して頂いてると思いますので、経営問題についてだけ説明します。
そもそも、問題とは、理想の状態が明確になっていなければ、現実の状態だけを見て、問題があるとは
わからないのです。
ある状態を見て、間違っていると思ったり、正しくないと思うことは、何かと比較しているからこそ、
そのように思うわけです。
そうすると、自社の財務諸表だけをじっくり分析したとしても、何かと比較しなければ、問題があるか
どうか分かるはずがないのです。
余談になりますが、この記事を御覧になられている方の会社には、顧問の税理士や会計士がいる
でしょうから、自社の問題点について、顧問の税理士や会計士に、質問をすることをお勧めします。
顧問の税理士や会計士に、自社の問題点について質問をして、顧問の税理士や会計士が、
「この点が御社の問題点です」と返答した場合は、何故、その点が問題点なのかの説明を求めてください。
その問いに対して、的確な返答をすることができれば、問題についての正しい認識ができている方なので、
経営問題や経営課題についての相談をしても支障はないでしょうが、問題について、曖昧な返答しか
できないようなら、今後は、相談をすることは控える方が無難です。
本題に戻りますが、経営課題を見つけることができなければ、永遠に、経営問題を解決することは
できませんので、理想と現実のギャップを埋める為には、ギャップの本当の原因を突き止める必要
があるのです。
そのギャップの本当の原因を突き止める方法が、プロセス管理であり、一般的には、経営の見える化と
呼ばれている手法です。
プロセス管理ができていなければ、経営課題を把握することは難しいでしょうし、経営課題を特定
できなければ、経営課題の解決策を検討することもできず、経営問題が解決されることはないのです。
このように、自社の財務諸表と睨めっこをしても、経営課題が顕在化することはありませんので、
経営課題を把握したければ、プロセス管理に経営資源を振り向けるべきでしょう。
なお、経営の見える化のスキルや経営戦略のスキルを身につけたい方は、弊社の経営戦略セミナーか、
経営管理セミナーをご利用下さいませ。