No1512・・・永久劣後債
永久劣後債とは、企業がデフォルトし倒産や破綻に至った際に、
元利金の支払順位が他の債務よりも低い期限の定めがない社債です。
永久劣後債は、一般債務を返済した後に返済される債務なので自己資本に近い性格を持ち、
BIS規制により、銀行などの金融機関は、一定割合の永久劣後債を自己資本に算入する
ことができる為、実質的な資本の増強であっても希薄化も回避できる
ことも要因となり、永久劣後債の発行は金融機関が多くなっています。
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この永久劣後債は、デフォルト時の支払順位が低い社債ですが、その支払順位を
負債・資本項目で示すと下記のようになります。
支払優先度 | ||||
←高い 低い→ |
||||
一般債務 | 普通社債 | 永久劣後債 | 優先株 | 普通株 |
また、永久劣後債は、デフォルト時の支払順位が低い社債であるため、一般の社債に
比べて利率が高く設定されていることもあり、機関投資家などが好んで
投資対象としています。
尚、永久劣後債は、劣後事由が発生した際は、停止条件の成就まで永久劣後債の
元利金支払いは停止されますが、その永久劣後債の主な劣後事由は下記の通りです。
@会社更生手続の開始
A民事再生手続の開始
B破産手続の開始
ちなみに、劣後債の種類としては、永久劣後債と期限の定めがある期限付劣後債があります。