No575・・・売上高キャッシュフロー比率
売上高キャッシュフロー比率とは、売上高に対する営業キャッシュフローの
割合を示す指標であり、売上高キャッシュフロー比率が高いと、資金繰りに
余裕があると判断でき、売上高キャッシュフロー比率は、財務分析における
収益性分析の指標なのです。
この売上高キャッシュフロー比率を計算する際のキャッシュフローには、
一般的に営業キャッシュフローが用いられますが、この場合の
営業キャッシュフローとは、キャッシュフロー計算書を作成する方法である、
直接法や間接法により計算した数値のことであるので、簡便的な
営業キャッシュフローである、営業利益と減価償却費の合計金額のことでは
ありません。
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また、売上高キャッシュフロー比率は、キャッシュ獲得力を確認する為の
指標でもあるため、売上高営業利益率より、売上高キャッシュフロー比率が
低ければ、現金の回収が長期化していたり、現金の支払いが短期化している
こと等を示しています。
そこで、どの項目が原因で、現金収支が悪化しているのかを分析する必要があり、
分析手法には、資金移動表による分析や回転期間を用いて分析すれば、
何が原因で、売上高キャッシュフロー比率が売上高営業利益率より悪化している
のかが明らかとなります。
尚、売上高キャッシュフロー比率を改善する為には、運転資金を減少させる
必要があり、運転資金を減少させるためには、売上債権回転期間、
棚卸資産回転期間、仕入債務回転期間の改善を図る必要があります。
計算式・・・売上高キャッシュフロー比率=営業キャッシュフロー÷売上高