会社の経営計画の障害となるものが経営課題なので、いかに、経営課題を抽出
できるかによって、経営計画達成の成功率が大きく変化します。
そこで、自社の経営課題を把握する必要があるわけなのですが、
一般的に、自社の経営課題を抽出する方法として用いられることが多いのが、
ブレインストーミングです。
このブレインストーミングとは、集団で経営課題を出し合うことによって、
経営課題と思われる事項を整理し、自社の本当の経営課題を顕在化させよう
とする方法です。
一見すると、ブレインストーミングによる経営課題の抽出方法は理に
かなっているようにも思われますが、この方法には致命的な欠点があります。
その致命的な欠点の1つとして、タイムリーさに欠けることがあります。
考えてみて下さい。
そもそも、経営課題を抽出する目的は、経営計画の障害となることを乗り越え、
経営計画を達成させるためなので、タイムリーさに欠けては意味がないのです。
一般的に、ブレインストーミングは、不定期で行っている企業がほとんど
なはずなので、大多数の企業では、タイムリーさに欠けていることが
多いのです。
もう一つの致命的な欠点の1つとしては、本当の経営課題が抽出されない
場合があることです。
ブレインストーミングによって、本当の経営課題が顕在化すればよいのですが、
ここで考えなくてはならないことは、経営課題にも、優先順位があるという
ことです。
どの企業にも、経営課題は無数にあるはずなのですが、企業が直ぐに手を
つけるべき経営課題は、優先順位の高い経営課題なのです。
そうすると、企業において、ブレインストーミングを行う場合に、
参加メンバーが、優先順位の高い経営課題が何かを理解しておかなければ、
時間を浪費するだけで終わってしまう可能性があるのです。
このようなことでは、幾らブレインストーミングが有益な経営課題の抽出方法
だとしても、その効果は半減してしまうことでしょう。
では、もっと優れた経営課題の抽出方法はないのでしょうか?
その優れた方法を見つける為に必要なことは、経営問題と経営課題
について考えることが必要です。
そもそも、経営問題とは何か、経営課題とは何かが理解できていれば、
それらの抽出するための方法は1つしかないはずです。
その点が理解できていないので、多くの企業では、ブレインストーミング
によって、経営課題を抽出しようとするわけなのです。
特に、経営幹部の方や、経営企画部に所属している方が、経営課題の抽出方法
のスキルが身についていなければ、その職責を果たすことは難しいといえます。
ちなみに、大多数の企業が実施している、一般的な予実管理では、本当の課題
が顕在化することはないことも、認識しておくべきです。
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