経営戦略とは、経営計画達成の為の、大局的な方法や手段のことで、
経営戦略は、経営方針とも呼ばれています。
経営戦略は、数字で示すことができない戦略と具体的・客観的な
数字により示すことができる戦略で構成されており、具体的・客観的な
数字により示すことができる戦略が財務戦略です。
起業直後の経営者の方や新たに取締役に就任する方などの経営初心者の方は、
特に、経営戦略についての理解が欠かせないことはいうまでもありません。
経営戦略は、一般的に定期的に見直すよりは、経済環境の変化によって
見直すことが多く、経営戦略は、現状と将来のあるべき姿とのギャップ
を埋める為の方法や手段でもあるのです。
株主になってもらいたい投資家に企業の説明をする際は、経営戦略の内容
いかんで、出資の成否が決定されるといっても過言ではありません。
また、経営戦略のポイントとして、外部環境と内部環境の課題に対して
大局的な方法や手段を駆使してどうやって解決するのかを示すこと
が必要です。
経営戦略を策定する前には、経営分析をする必要があることは
いうまでもありません。
この経営戦略においては、最初に全社戦略を策定し、その後に、機能別に
戦略を決定します。
機能別戦略とは、組織図の構成要素にもなっている、人事、マーケティング、
研究開発、生産、営業、財務などの各機能毎に戦略を決定することです。
最初に作成すべき機能別戦略は、マーケティング戦略で、最後に作成する
機能別戦略は、財務戦略になります。
経営戦略と財務戦略の関係が分からない方は、
経営戦略なくして財務戦略なしの頁を御覧下さい。
経営戦略は、企業の将来のあるべき姿が明確になって初めて
策定できるものです。
企業としての将来の時間軸毎のあるべき姿が明確になれば、
その時間軸毎のあるべき姿を実現する為に、短期・中期・長期の
経営方針を上手くバランスさせ作成する必要があります。
しかし、その経営戦略が、目先の短期中心のものになってしまえば、
実際の企業活動も短期中心の行動になってしまい、企業が本来目指すべき、
将来の時間軸毎のあるべき姿とずれが生じる可能性があります。
よって、経営戦略は、各時間軸毎の企業のあるべき姿を実現するために、
短期・中期・長期の方針をバランスを考えて策定する必要があるのです。
経営戦略では、経営資源の活用やリスクマネジメント、
コアコンピタンス等についての方法や手段も策定します。
特に経営戦略では、自社のコアコンピタンスをどのように活用するのかが、
他社との差別化にもなり、企業の永続的な成長の為には必要不可欠です。
ちなみに、経営戦略の重要な要素であるコアコンピタンスとは、
顧客に特に利益があり他社が真似できない独自の強みのことです。
コアコンピタンスは、成功を生み出す能力であり、競争優位の源泉ともなり、
コアコンピタンスは、ブランド、営業力、技術力、開発力、ネットワーク、
生産方法等様々なものが、コアコンピタンスになりえます。
尚、経営戦略が策定され、個々の要素に対して具体的にどのように
動くべきかを定めた方法や手段が戦術になります。
経営戦略を策定する上で注意すべきことは、どんなに素晴らしい経営戦略
を策定しても、その経営戦略を実行に移すことが出来る経営資源がなければ、
絵に描いた餅に過ぎません。
経営戦略策定の際は、自社の現在の経営資源も考慮し作成することが、
経営戦略と業績を著しく乖離させないことに繋がります。