No359・・・劣後ローン
劣後ローンとは、企業がデフォルトし倒産や破綻に至った際に、
元利金の支払順位が他の債務よりも劣る間接金融である借入金のことです。
劣後ローンは、一般債務を返済した後に返済される債務なので
自己資本に近い性格を持ち、銀行などの金融機関は、
BIS規制により一定割合の劣後ローンを自己資本に算入することができる為、
自己資本比率が上昇し自己資本の充実となる実質的な資本の
増強であっても希薄化も回避できることも要因となり、
劣後ローンの活用は金融機関が多くなっています。
ちなみに、劣後ローンの種類としては、期限付劣後ローンと期限の定めがない
永久劣後ローンがあります。
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この劣後ローンは、銀行などから借入金として資金調達した
ものである為、社債である劣後債とは異なるものです。
また、劣後ローンは、資金を貸し付ける銀行などの金融機関から
みた場合は、貸付金というよりは、投資に近い近い性質のものです。
ところで、劣後ローンは、デフォルト時の支払順位が低い借入金ですが、
その支払順位を負債・資本項目で示すと下記のようになります。
支払優先度 | ||||
←高い 低い→ |
||||
一般債務 | 普通社債 | 劣後ローン | 優先株 | 普通株 |
そして、劣後ローンの借入条件は、貸出期間5年超で長期プライムレートを
基準とする変動金利という内容が多くなっており、劣後ローンは、通常の
借入よりも金利が高く設定されること一般的です。
尚、劣後ローンには、予め定められた返済期日がない永久劣後ローンが
あり、永久劣後ローンとは、予め定められた返済期日がなく、一定の条件の
時にで利払いが停止されること、弁済順位が他の一般債権より劣後する
ローンのことです。