No52・・・社債
社債とは、公募や私募により資金調達をする為に、事業会社が発行する債券のことです。
社債は企業が直接市場から資金調達をするので直接金融と呼ばれており、社債の発行は他人資本の
増加にともなうデットファイナンスによる資金調達の1つの調達手段なのです。
社債は、固定負債に計上されます。
この社債の種類には、普通社債と新株予約権付社債の2種類があり、
現在発行されている社債は無担保社債が主流となっていますが、
担保付社債の場合もあります。
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また、企業が社債を発行するためには、バランスシートや収益力等の
財務内容が優れている必要があり、格付機関が行なう格付けが
社債の信用度の目安として利用され、格付機関が行なう格付けが
社債利回りにも影響を与えます。
また、デットファイナンスをする際に、間接金融である金融機関からの
借入れにするか、直接金融である社債の発行等にするかの判断基準としては、
資金調達額、資金調達コスト、財務バランス、資金繰りの見通し等を
考慮して決定することになります。
尚、社債を発行することが可能かどうかは、基本的に企業の
財務内容いかんではありますが、社債を公募する際は、格付機関による
格付けの取得が必要な場合があり、公募とは、不特定多数(50名以上)の
投資家に対して、新規に発行する有価証券の募集を行うことで、
公募以外のものは私募になります。
ちなみに、財務体質が健全で格付機関から高い格付けを取得出来た
としても、金融市場が混乱している時は、社債の発行などで市場から
資金調達をすることが難しくなる為、デットファイナンスによる
資金調達は、直接金融に偏ることなく、金融機関からの間接金融も
常に利用できる状態にしておくべきです。