No363・・・新円切換
新円切換とは、今まで使用できた円通貨を利用できなくして、
新しい円通貨のみを利用できるようにする制度であり、日本で
円通貨の利用が始まった明治時代から今日まで新円切換が
行なわれたのは、第二次世界大戦直後の一度だけで、その当時に
新円切換が実施された理由は、戦後の激しいインフレ対策と戦前に
大量に発行された国債などの政府債務を実質的に切り捨てる
目的などにより行なわれ、このような行為は一種の徳政令といえます。
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この新円切換が、激しいインフレ対策や国の巨額債務削減の為に
行なわれる場合は、新円切換の実施方法としては、新旧通貨の
交換比率を大きくすることがまず考えられます。
それは、例えば、旧い通貨1万円で新しい通貨に交換しようとすると
1千円にしか交換できないようなことであり、あるいは、手持ちの旧い通貨を
新しい通貨に交換できる限度額を設ける場合や、または、
新旧通貨の交換期限を設けて、1日に交換できる限度額を設けたり、
更に、1日に銀行などの金融機関からの現金引き出し限度額を
設けたりすることなどが考えられます。
そして、実際の第二次世界大戦直後の新円切換は、旧円と新円の
交換比率は1:1でしたが、交換限度額が1人100円と決められ、
残りの旧円は強制預金とされ、旧円と新円の交換期限も
決められていた為、その当時、資産の大半を現預金で
保有していた資産家の大半は、新円切換を境に没落していく
ことになりました。
また、新円切換の際は、旧円の流通をストップさせる必要がある為に、
まず預金封鎖が行なわれるはずですし、実際、第二次世界大戦直後の
新円切換の際も預金封鎖が行なわれました。
尚、預金封鎖とは、国がある一定期の間、預金の引き出しをできなく
することで、第二次世界大戦直後の新円切換では、金融緊急措置令が
発表されて、預金封鎖と新円切替が同時に行われました。