No15・・・中期経営計画(中計)
中期経営計画(中計)とは、長期経営計画で設定された経営ビションを、
3〜5年(中期)でやり遂げるべき項目を明確にし、企業の進むべき方向性を
具体的に策定する経営計画を立案することです。
中期経営計画を策定することは、経営企画室の役割であるので経営企画の仕事であり、
中期経営計画は、定性計画と定量計画で構成されています。
企業に経営企画部が存在しない場合は、経理の仕事や財務の仕事になります。
この中期経営計画(中計)を策定するに当たっては、内部環境である
自社の現状分析と外部環境分析が必要です。
外部環境分析をする際は、経済・市場・競合企業等の現状分析や未来予測をすることで、
自社の長所である強みや短所である弱みを分析し、企業内の様々な課題を明確にします。
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また、中期経営計画(中計)の予算編成の際に外部環境と内部環境の分析をする際は、
定性分析と定量分析の両面から分析する必要があります。
そして、中期経営計画(中計)は、外部環境や内部環境を分析して明確になった、
あるべき姿と現状の姿とのギャップである問題を3〜5年(中期)の期間で克服する
為の経営方針・経営戦略に対応する定性目標と定量目標である財務計画を策定する
経営計画であり、中期経営計画にも予算実績管理は必要です。
ちなみに、ギャップをタイムリーに特定し、直ちにその課題に対する対策を
実施できるのが優れた企業の条件ですが、一般的な予算管理手法では、
予算に対する課題を適時に把握することは不可能です。
尚、単年度経営計画は、中期期経営計画(中計)で策定した経営の方向性と
リンクさせて作成する必要があります。
また、中期経営計画(中計)に必要な機能は、戦略立案機能と戦略マネジメント機能で、
この役割を果たすのが、経営企画機能(経営企画部門)である経営企画室です。
そして、中期経営計画(中計)を達成する為の、経営企画機能を強化するには、
中計をマネジメントする為に、戦略やシステムを計画立案でき、そのシステムの
運用定着のマネジメントが出来る、頭と行動力が伴った優秀な人材が経営企画室には
必要になります。
この中期経営計画(中計)が事務的作業に成り下がると、企業の活力が失われ
官僚的な企業になってしまい、企業に閉塞感が蔓延する状態になります。
そのような閉塞感を打破するには多大なコストと労力を要することになりますので、
中期経営計画(中計)を絵に描いた餅にしない為にも、そのような兆しが出た時点で、
早急に対処出来る経営管理体制が必要になります。
ちなみに、中期経営計画(中計)を見直す方法としては、ローリング方式と
フィックス方式があります。
中計のローリング方式とは、経営環境の変化に応じて、毎期計画を見直す方式で、
ローリング方式においては、見直しをした事業年度を初年度として計画を作り直す方式です。
中計のフィックス方式とは、途中で計画を見直さない方式です。
尚、予算管理制度は、株式上場審査において大きなウェイトを持っています。