No16・・・予算実績管理
予算実績管理とは、単年度経営計画や中期経営計画にて作成された、
BS・PL・CFの予算と実績のBS・PL・CFを比較分析することです。
予算実績管理の目的は、会社の経営状態を管理し経営を
コントロールすることであり、予算実績管理では、損益計算書(PL)だけ管理するのではなく、
貸借対照表(BS)やキャッシュフロー(CF)の予実管理も当然必要です。
一般的に、予算実績管理業務は、経営企画室の役割であるので経営企画の仕事なのですが、
企業に経営企画部が存在しない場合は、経理の仕事や財務の仕事になります。
ちなみに、キャッシュフローの管理は、貸借対照表の管理と同様のことです。
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また、予算実績管理において、損益だけでなく、バランスシートの項目である、売上債権、
仕入債務、流動資産、固定資産、流動負債、固定負債、株主資本のバランス等の変化を
常に把握することで、資金繰りの改善や資金ショートを未然に防ぐことが出来ます。
そして、月次決算を早期化して、予算実績管理をすることで、売上や
利益予算が未達の場合は、その原因を調査して課題や改善策を経営会議で
検討することで、タイムリーな経営判断が可能となり業績を向上させる
ことが出来ると一般的に言われていますが、一般的な予算実績管理手法では、
予算に対する課題を適時に把握し、直ちにその課題に対する対策を
実施するのは不可能です。
尚、ギャップをタイムリーに特定し、直ちにその課題に対する対策を実施できるのが
優れた企業の条件です。
ちなみに、予算実績管理は、企業の経営状態を管理する為の会社の健康診断ともいえます。
また、上場企業では、業績実績数値が業績予想数値と乖離して、
業績予想数値を上方修正や下方修正をする場合は、業績予想の修正を
開示する義務があります。
尚、業績予想の修正が必要となる場合は、新たな業績予想数値を
直近の業績予想数値で除して得た数値が以下に該当する場合です。
業績予想数値の修正を開示する必要があるケース
@売上高が10%以上修正がある場合
A経常利益または当期純利益が30%以上修正がある場合
また、業績予想を修正する場合は、修正をする理由、公表されていた
直近の業績予想値、新たに公表する業績予想値、公表されていた直近の
業績予想値と新たに公表する業績予想値の変動金額と変動率などが
記載事項となります。
ちなみに、上場審査の際は、予算統制や業績開示体制も審査項目である為、
予算管理制度は、重要な株式公開準備業務になります。
尚、予算実績管理は、一般的には、予実管理や単に予実と呼ばれています。