No263・・・経常収入
経常収入とは、損益計算書の経常損益に関連する現金収入のことで、
経常収入は、売上高と営業外収益などが現金として回収されたもので
構成され、経常収入を経常支出が上回る時が、経常収支比率が100%を
下回っている状態で、経常収支比率が100%を下回る状態が続けば、
資金ショートの可能性が高くなり、利益が多額に計上されていても、
黒字倒産の可能性すらあります。
この経常収入の内容としては、現金売上や売上債権の回収、現金による
営業外収益や営業外収益の未収分の回収、そして営業活動の取引により、
商品や製品等の販売前に、代金の一部又は全部を手付金や内金として
現金を受け取った前受金などで構成されています。
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また、損益計算書上の売上高や営業外収益が増加しても、資金繰り表の
経常収入の金額が売上高や営業外収益に比例して増加しなかったら、
経常支出の金額次第で経常収支がマイナスになり、資金繰りを圧迫する
ことになりますので、経常収入の金額に影響を与える、回収サイトの
コントロールは欠かせません。
そして、経常収入の金額に影響を与える回収サイトとは、クライアントとの
取引代金の締日から回収日までの期間のことです。
また、経常支出が経常収入を上回る状態になった時に、現預金残高が
その経常収支のマイナス金額より少ない場合は、資金が不足する
状態になるので、その不足する金額を資金調達できなければ、
資金ショート=倒産という事態に陥る為、資産を売却したり、
金融機関などから借入をすることにより、経常収入の不足分を
カバーすることになります。
尚、資金繰り表の概要としては、一般的には大きく下記のように
区分されています。
①経常収入の項目
②経常支出の項目
③経常外収入の項目
④経常外支出の項目
ちなみに、財務をよく理解していない人が、見積資金繰り表を作成する際は、
一定期間の現金収入と現金支出だけを予想して資金繰り表を作成していますが、
見積資金繰り表の作成方法の基本は、見積貸借対照表と見積損益計算書を
作成することなので、見積資金繰り表だけを作成しても、論理的整合性の無い
資金繰り表しか作成することは出来ません。