No266・・・経常外支出
経常外支出とは、企業の営業活動以外の現金支出のことで、
経常外支出は、金融機関等への借入金返済などの財務活動による
現金支出であり、経常収支比率が100%を下回る状態の時に、
経常外収入で資金調達できず、経常外支出が多額にある時は、
資金ショートを起こす可能性があり、利益が多額に計上されていても、
黒字倒産の可能性すらあります。
この経常外支出の内容としては、金融機関などから間接金融で
資金調達した借入金の返済、直接金融により資金調達した社債等の償還、
有価証券の取得、定期預金の預入、設備投資による固定資産の取得、
決算関係支出(法人税等、配当金)、自社株買いなどの現金支出で
構成されています。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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また、損益計算書上の経常利益が増加しても、資金繰り表の
経常収支の金額が経常利益に比例して増加しなかったら、
経常収支がそれだけマイナスになり、すぐにその不足している資金を
補う為には、経常外収入を増すか、経常外支出を押さえるしかありません。
そして、経常収支がマイナスの状態になった時に、現預金残高が
その経常収支がマイナスになる金額より少ない場合は、
資金繰りが著しく悪化する資金不足の状態になる為、
経常外支出である、金融機関などからの借入返済を
リファイナンスするなどにより、経常収支の不足分を
カバーすることになります。
尚、資金繰り表の概要としては、一般的には大きく下記のように
区分されています。
①経常収入の項目
②経常支出の項目
③経常外収入の項目
④経常外支出の項目
ちなみに、財務をよく理解していない人が、見積資金繰り表を作成する際は、
一定期間の現金収入と現金支出だけを予想して資金繰り表を作成していますが、
見積資金繰り表の作成方法の基本は、見積貸借対照表と見積損益計算書を
作成することなので、見積資金繰り表だけを作成しても、論理的整合性の無い
資金繰り表しか作成することは出来ません。
経常外支出に関連する用語
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー