No546・・・未成工事受入金
未成工事受入金とは、建設会社が施主から請負った請負工事契約のうち
工事が完成する前に受け取った工事代金を示す負債の勘定科目で、未成工事受入金は、
一般企業の前受金に相当し、未成工事受入金は、バランスシート上では、
流動負債の部に表示します。
この未成工事受入金は、工事代金に対する未成工事受入金の比率が高いほど、
キャッシュフローにはプラスであり、資金繰りを楽にします。
※建設業財務指標データ
(日本の建設会社約47万社の規模別の財務指標データ)
・建設業財務指標
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また、未成工事受入金は、日本の公共工事の入札に参加する際の
経営事項審査項目の1つであり、経営事項審査とは、建設業法第4章の2に
規定されている、建設業者の経営に関する事項の審査等のことで、この規定は、
公共工事の入札に参加する建設業者は、国土交通省の審査を受けることを
義務付けているものであり、この審査では、建設業者の企業規模や経営状況等を
未成工事受入金などの財務数値に基づき審査しています。
そして、完成工事高の収益認識基準は、工事完成基準と工事進行基準があり、
それぞれの内容は下記の通りです。
完成工事高の収益認識基準
@工事完成基準は、施主から請負った請負工事契約が完成した時に
一括して売上計上する方法。
A工事進行基準は、施主から請負った請負工事契約について、
工事の完成度合いに応じて工事収益を計上する方法。
尚、建設業特有の主要な勘定科目は下記の通りです。
@完成工事高・・・一般企業の売上高
A完成工事原価・・・一般企業の売上原価
B完成工事総利益・・・一般企業の売上総利益
C完成工事未収入金・・・一般企業の売掛金
D工事未払金・・・一般企業の買掛金
E未成工事支出金・・・一般企業の棚卸資産
F未成工事受入金・・・一般企業の前受金
G完成工事補償引当金
H修繕引当金
※建設業の総合予算を作成する際のポイントの1つは、製造業の製造予算の作成要素の
一つでもある、仕掛品回転期間に相当する、予算上の工事工期を、どのように算定するかです。
※未成工事受入金の仕訳例は下記の通りです。
例・・・工事中に、工事代金の一部1050(税込)が普通預金に振り込まれた場合。
(借方) | (貸方) | ||
普通預金 | 1050 | 未成工事受入金 | 1050 |
未成工事受入金に関連する用語
※ゼネコン、建設業セクター
※修繕積立金、マンション管理組合、修繕積立一時金(修繕積立基金)
※コンストラクションマネジメント
※サブコン、不動産情報
※建設工事受注動態統計調査、建設業セクター
※住宅着工統計、建築着工統計調査
※総合予算、製造予算、仕掛品回転期間、予算
※管理会計