No69・・・管理会計
管理会計とは、経営判断をする為に、企業の会計データを、
企業独自の視点で加工・分析するもので、管理会計では、精度よりも、
迅速でタイムリーに情報提供することがより重要であり、管理会計は、
企業の意思決定や組織のコントロールには欠かせないものです。
ちなみに、管理会計と財務会計の違いとしては、財務会計は、外部公表目的の
法律等に従った会計で、管理会計は、経営判断をする為に会社独自の考え方に
従った会計です。
この管理会計は、会社内で利用する会計なので、法律に従う必要はなく、
会社独自に自由に構築することが出来る会計であり、管理会計導入の
ポイントは、体制整備や仕組み作り等のシステム構築です。
■ビジネスマンツーマンセミナー(会場はJR秋葉原駅徒歩1分)
・経営管理セミナー ・経営戦略セミナー
■ビジネス通信講座(電話で解説を聞き質問をすることが可能)
・予算作成講座 ・経営管理講座
そして、管理会計は、外部の利害関係者に情報提供をするだけの制度会計である財務会計や
税務会計とは異なり、経営計画を作成する際や、企業内の改善活動(PDCA)に
役立つ、企業の利益に貢献する会計です。
管理会計の役割において、最も重要なのが、経営計画における総合予算の作成で、
総合予算の作成は、財務や管理会計のあらゆる知識やスキルが必要となります。
管理会計に必要な資格はありませんが、管理会計に必要な知識を強いてあげるとすれば
簿記の知識ぐらいです。
また、管理会計は、財務諸表を分析しただけでは、正確に把握することが
出来ない変動費や固定費、そして損益分岐点(BEP)や限界利益・貢献利益を
把握する為に活用したり、人事評価や事業の撤退存続の意思決定をするうえで、
重要な部門利益を把握する上でも管理会計は必要です。
そして、管理会計では、企業規模に比較して巨額の設備投資をする際に、
設備投資の経済性計算をしたり、その設備が生み出す将来的なキャッシュフローを
予測したりする際にも、管理会計の考え方を利用します。
尚、管理会計の目的・管理会計の仕事・管理会計の役割は下記の通りです。
@単年度経営計画や中期経営計画の予算の作成
A企業の様々なセグメント別情報の管理
B限界利益(貢献利益)や損益分岐点売上高を管理する為の変動費・固定費の把握
C限界利益率(貢献利益率)の把握
Dどのセグメントが会社の利益に貢献しているかを把握する
E設備投資の経済性計算
F在庫管理をする際の在庫金利の設定・間接費の配賦
G将来的なキャッシュフローを判断基準に意思決定を行なう場合
H事業撤退存続の意思決定
I予算実績管理を含む予算管理の全般
■管理会計に関する項目
・管理会計の活動基準原価計算(activity based costing・ABC)は、通称ABCとも呼ばれ、
活動基準原価計算(ABC)の特徴は、経費を単純に部門に配賦するのではなく、組織内の活動単位別に
コストを集計して、原価計算対象別に集計することで原価を算出する方法です。
・経営戦略や活動戦略を加味した戦略管理会計を導入することは、経営の見える化を実現することに
も繋がります。
・管理会計の研究・管理会計の教育・経営管理の会計である管理会計の実務に関心がある
プロフェッショナルで構成される組織が日本管理会計学会です。
・CMAは管理会計に関する米国の公的な資格で、CMAは管理会計に特化した資格なので
管理会計のスペシャリストの仲間入りをする為の登竜門的な資格といえ、
CMAの日本語表記は、米国公認管理会計士です。
・自社のソフトウェアサービスを提供するソリューションベンダーである
SAP等は、管理会計と財務会計の双方をサポートするサービスを提供しており、
SAPは管理会計にも強いソリューションベンダーです。
・管理会計入門レベルの内容としては、CVP分析や損益分岐点分析があり、
管理会計入門レベルの内容を理解していなければ、管理会計上級レベルの内容である
予算作成が困難なことはいうまでもありません。