No542・・・完成工事総利益
完成工事総利益とは、建設会社が施主から請負った請負工事契約のうち
当期中に建設工事が完成した完成工事高から完成工事原価を差し引いて
算出する金額を処理する収益の勘定科目で、完成工事総利益は、粗利益や
マージンとも呼ばれ、一般企業の損益計算書上の売上総利益に
相当するものです。
※建設業財務指標データ
(日本の建設会社約47万社の規模別の財務指標データ)
・建設業財務指標
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この完成工事総利益は、 完成工事高から完成工事原価を差し引いて
計算される為、完成工事総利益が増加するケースは、下記の通りです。
完成工事総利益が増加するケース
@受注件数の増加
A受注単価の上昇
B工事原価の減少
@のケースは、受注件数の増加により、完成工事高が増えることで、
完成工事総利益も増加し、Aのケースは、受注単価が上昇することで、
完成工事高が増えて、完成工事総利益の増加に繋がり、Bのケースは、
工事原価が減少することで、原価率が低下し、完成工事総利益が
増加することになります。
また、完成工事高の収益認識基準は、工事完成基準と工事進行基準があり、
それぞれの内容は下記の通りです。
完成工事高の収益認識基準
@工事完成基準は、施主から請負った請負工事契約が完成した時に
一括して売上計上する方法。
A工事進行基準は、施主から請負った請負工事契約について、
工事の完成度合いに応じて工事収益を計上する方法。
ちなみに、請負工事を引渡した後に、完成工事高に対する補修工事を無償で
行なう契約になっている場合や完成工事の瑕疵担保責任に備える目的の
引当金が、完成工事補償引当金です。
尚、建設業特有の主要な勘定科目は下記の通りです。
@完成工事高・・・一般企業の売上高
A完成工事原価・・・一般企業の売上原価
B完成工事総利益・・・一般企業の売上総利益
C完成工事未収入金・・・一般企業の売掛金
D工事未払金・・・一般企業の買掛金
E未成工事支出金・・・一般企業の棚卸資産
F未成工事受入金・・・一般企業の前受金
G完成工事補償引当金
H修繕引当金
完成工事総利益に関連する用語
※ゼネコン、建設業セクター
※修繕積立金、マンション管理組合、修繕積立一時金(修繕積立基金)
※コンストラクションマネジメント
※サブコン
※建設工事受注動態統計調査、建設業セクター
※住宅着工統計、建築着工統計調査
※総合予算、製造予算、仕掛品回転期間、予算