No104・・・自己株式消却
自己株式消却とは、企業の自社株を市場価格で買い戻し、買い戻した株式を
消滅させることで、自社株買いと自己株式消却は全く別のプロセスになり、
自己株式消却は、取締役会設置会社では、会社法により、
保有する金庫株(自己株式)の消却が、取締役会の決議で行えます。
以前は、自社株買いをすることなどで保有する金庫株の取り扱いは、
出来るだけ早い時期に処分や消却をすることになっていましたが、
現在は、保有期間や保有株式数の制限が撤廃され、
以前に比べると自己株式消却手続きが単純化されたことが影響して、
現在では自己株式消却をする企業は確実に増加しています。
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(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
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そして、自己株式消却は、株主にメリットがあるので、
配当性向などとともに、資本政策の一環でもあります。
ちなみに、自己株式消却することによる、自社の株価が上昇するメカニズムは、
発行済株式数が完全に自己株式を消却した株数だけ減少することにより、
企業が自社株を再度市場で放出する可能性が無くなる為に、
1株当たり利益(EPS)が上昇することで、株価収益率(PER)が低下し、
バランスシートを圧縮することで資本効率が改善され、総資産利益率(ROA)や
株主資本利益率(ROE)などの財務数値の改善にも繋がるため、
1株当たりの価値が上昇することによります。
尚、自社株買いを実施する時期は、企業の株価が1株純資産(BPS)や
PER(株価収益率)と比較して、著しく下落している時にこそ実施するべきで、
その様な時期に自社株買いをし、自己株式消却を実施することが、
既存株主にとって大きなメリットとなります。