No703・・・損益計算書分析
損益計算書分析とは、損益計算書の売上・費用・利益の状況を、
財務指標を用いて分析することで、一般的に、損益計算書分析では、
企業の収益力などを、損益計算書の情報だけを用いて分析することになり、
財務分析においては、損益計算書分析よりも、貸借対照表分析に比重を
置くことが基本です。
損益計算書を分析する際は、貸借対照表を分析する時と同様に、
1事業年度だけの、損益計算書の情報を用いて、売上高総利益率、
売上高営業利益率、販管費率などの財務指標を計算しても、
ほとんど利用価値がなく時間の無駄なので、損益計算書分析をする際は、
少なくとも、複数事業年度のデータを用意するか、同業他社のデータがないと、
損益計算書を分析をする意味がありません。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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ちなみに、財務分析においては、貸借対照表と損益計算書の数値を
組み合わせて分析しないと、財務分析の基本でもあり、財務分析で
最も重要である、企業のキャッシュフローの状態を掴むことは不可能です。
また、損益計算書分析をすれば、ざっくりとした損益分岐点売上高を
計算することは可能で、損益計算書のデータだけで、大まかな損益分岐点を
計算する方法としては、販管費の金額を固定費と見立て、売上総利益率を
限界利益率とし、販管費の金額を売上総利益率で割ることで算出できます。
尚、損益計算書分析の基本としては、まず当期純損益が黒字なのか
赤字であるのかを確認し、次に赤字であれば、損益計算書のどの段階で
赤字に陥っているのかを確認し原因を大雑把に掴む事が重要です。