No3・・・財務計画と事業計画の融合は難しい
予算を取り纏める予算編成会議の中で、企業にとって最適な財務計画と
事業計画を融合させることはなかなか難しいことです。
財務責任者のCFOは、経営戦略に沿う財務戦略の立案をする中で、
企業としてのあるべき姿の数値目標を主張し、事業部門責任者は、
企業の経営方針に基づいた営業戦略とマーケティング戦略を背景にして、
顧客満足度を損なうことがない、現状の企業の実力から少し背伸びした
数値目標こそが妥当な計画であると、お互いの立場を主張し、
なかなか計画は纏まりません。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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そして、計画を纏める為には、最終的には、両部門のトップが歩み寄る必要が
ありますが、畑違いの両者が歩み寄るのは容易なことではないのです。
また、現在も、縦割りの組織で各部門が連携できていない企業は相変わらず
多いので、予算編成会議の場が、お互いの主張をする場になってしまい、
部門間の利害が真っ向から対立し、部門間の溝が鮮明に浮き彫りになる
場所が予算会議なのです。
そして、予算編成会議の中で、多いケースは、部門だけの利益にしかならない
ことを、あたかも会社にとって利益になることであると勘違いして、意見を
主張する部門長がいることです。
一般的に、予算編成会議の中で、企業全体の視点で、最善の方策と思える
意見が出てくることはほとんどないのです。
そして、一般的な企業では、歩み寄りが出来ない場合は、最終的に社長が
調整し、予算を纏めることになります。
その後、予算がまとまった後に、営業サイドでは、
「管理の人間は現実のビジネスが良く分かっていない」
と事あるごとにぼやき、管理サイドでは、
「営業の人間は、経営管理ということが良く分かっていない」
というぼやきが社内に溢れることになるのです。
このような光景は数多い社内の対立のごく一部で、他にも計画の纏めを阻害する
衝突要因は企業の中には沢山あり、予算を取り纏める為の障害は技術的・専門的な
ことではなく、各部門間の利害調整が一番難しい要素といっても過言ではありません。
結局、そのような状況のときは、衆知の意見を集めて、社長がトップダウンで
最終決定することが、企業にとって最善な方法なのでしょう。
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー、予算、金融、金利