No119・・・簿価
簿価とは、企業が資産・負債・資本の各勘定科目を会計処理し、
会計帳簿に記載した金額が簿価で、帳簿に記載された金額のことが
帳簿価額であり、それを略して簿価と呼ばれれるようになり、
減損会計を適用した場合等は、簿価=取得価格にはなりません。
また、簿価は、企業が資産・負債・資本取引をした時に発生した
金額ともいえます。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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しかし、以前とは異なり、現在は、減損会計や時価会計が導入された為に、
財務諸表の資産価格は帳簿価額=取得価格では無くなっています。
また、以前の会計基準では、減損会計や時価会計は存在していなかった為、
株式などの有価証券や固定資産の中の不動産には含み資産があるものが
数多くあり、企業のバランスシートが実体をほとんど反映しておらず、
企業価値評価の際に、企業が保有するストックと株価の関係を評価する
時は、Qレシオなどの実質株価純資産倍率を算出する必要がありました。
但し、現在でも完全な時価会計ではないため、企業のPBR(株価純資産倍率)を
単純に信用することはできず、企業の保有資産などの分析をする際は、
オフバランス処理によりオフバランスされた資産や負債も全て網羅して、
企業の資産などを時価ベースで評価する必要があります。
尚、固定資産等の帳簿価額は、減損会計を適用した場合、固定資産が投資に
見合ったキャッシュフローを見込めない場合は、固定資産の帳簿価額の
金額を時価との差額だけ減額し、損益計算書に減損損失を計上します。