No629・・・固定費率
固定費率とは、生産活動や販売活動に関係なく一定額発生する固定費を
売上高で割り算出した比率のことで、固定費率は、CVP分析をする際の
重要な項目であり、固定費率が高いと、損益分岐点(BEP)は高く、固定費率が
高い企業は、製造業に多く、固定費率が低い企業は、卸売業や小売業に
多い傾向にあります。
この固定費率が高い企業は、資本集約型企業なので、限界利益率が高い
企業が多く、損益分岐点売上高を超えると、利益が急激に増加してきます。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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また、固定費率は、財務諸表を分析しても把握することはできないので、
固定費率の求め方としては、企業の総勘定元帳や請求書明細等の証憑を
調査して、固定費がどれくらいあるのかを調べるしかありません。
そして、固定費率を下げるためには、固定費を削減するしかありませんが、
固定費を削減するということは、設備や人員を削減することに繋がるので、
固定費を削減することは、会社の規模を縮小することに繋がります。
尚、固定費率は、管理会計の分野において、基本的で重要な項目であるので、
企業予算を作成する際には、自社の変動費と固定費を把握して、予算の変動費率や
予算の固定費率の計画を作成していれば、精度の高い費用についての
予算実績差異分析をすることが出来ます。
ちなみに、限界利益率とは、売上高から売上に比例して発生する変動費を
差引き算出した限界利益を売上高で割った数値のことです。
計算式・・・固定費率=固定費÷売上高