No367・・・想定為替レート
想定為替レートとは、輸出入を行なう企業などが、業績の見通しや
事業計画を策定する際に、事前に決定しておく為替レートのことで、
製品や商品の輸出入による売上が大半を占める企業にとっては、
為替レートの水準次第で利益が大きく変化する為に、単年度予算や
中期経営計画の前提条件である想定為替レートがどのレベルである
かは、企業収益を予測する上でも重要な要素の1つなのです。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
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この想定為替レートは、企業が事業計画を策定した際の前提条件で
ある為、輸出企業の場合は、実際の為替相場が想定為替レートより
円高に進行すると、外貨建て商品や製品の売上や利益の円換算額が
減少することになり、輸入企業の場合は、実際の為替レートが
想定為替レートより円安に進行すると、仕入コスト増加の為に
売上原価率が上昇することで粗利益率が悪化し純利益が減少する
ことになります。
このように、輸出入を行なう企業にとって為替レートの水準は
企業業績を決定する重要な要素であり、外貨建て金銭債権債務を
多く保有する企業は、その外貨建て金銭債権債務を決済した場合や
外貨建て金銭債権債務を期末に保有していた場合は、その外貨建て
金銭債権債務を取得した時の為替レートより円高や円安が進行すれば
為替差損も発生することになります。
そこで、輸出入を行なう企業は、実際の為替レートが想定為替レートより
円高や円安になり企業業績に影響を与えることがないように、多くの
輸出入を行なう企業が為替予約をしており、為替予約とは、銀行と顧客が
外国為替取引において、将来のあらかじめ決めた期日にあらかじめ決めた
金額を、将来の為替相場とは関係なく、事前に決定した為替レートで、
為替取引を行う契約のことで、為替予約は、主に企業が輸出や輸入の事業を
している場合に、企業が為替変動リスクをヘッジや回避するために用いる
もので、為替予約をしていれば、急激な円高や円安による影響を防ぐこと
ができます。
また、日本企業の想定為替レートの見込み数値は、日本銀行が四半期に
一度公表する日銀短観にて企業の規模別に発表されていますので、
このデータは、日本銀行のHPにアクセスすることにより確認・取得できます。
尚、実効為替レートや実質為替レートは、特定の2国間の為替レートを
表したものではありません。
ちなみに、ドル円相場などの為替がニュースになった場合などは、上田八木短資などのディーリングルームが
テレビに放映されていますが、 短資会社とは、金融機関向けのコール市場などの短期金融市場で、
銀行間の貸借取引の仲介を行う会社のことです。
想定為替レートに関連する用語
※貿易保険法