No522・・・為替換算調整勘定
為替換算調整勘定とは、在外子会社及び関連会社の財務諸表を
円換算する際に発生する貸借差額を処理する勘定科目で、
為替換算調整勘定は、連結貸借対照表の固有の勘定科目であり、
為替換算調整勘定は、バランスシート上の純資産の部に計上されます。
この為替換算調整勘定が発生する理由としては、在外子会社等の資産及び
負債項目を換算する際の為替相場は期末レートで換算し、在外子会社等の
資本項目を換算する際の為替相場は発生時又は取得時レートで換算される
ためです。
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ちなみに、在外子会社等の財務諸表を換算する際の為替相場は下記の通りです。
@資産・負債の項目は、在外子会社等の決算日の為替相場
A株式取得時の資本項目は、株式取得時の為替相場
B株式取得後の資本項目は、発生時の為替相場
C収益・費用の項目は、在外子会社等の期中平均相場
また、為替換算調整勘定の株主資本等変動計算書における表示区分は、
貸借対照表の純資産の部の表示に従い、評価・換算差額等の項目に
表示することになります。
尚、為替換算調整勘定以外で、評価・換算差額等に表示される項目としては、
その他有価証券評価差額金、繰越ヘッジ損益、土地再評価差額金などがあります。
ちなみに、為替換算調整勘定は、バランスシート上では純資産の部に表示されますが、
この純資産は、以前は、純資産=株主資本=自己資本という認識で問題なかったのですが、
新会社法が施行されて、会社法においては、株主資本、自己資本、純資産の定義が
異なっています。
会社法における株主資本、自己資本、純資産の定義
@株主資本は、資本金、資本剰余金、利益剰余金、自己株式の合計。
A自己資本は、株主資本、その他有価証券評価差額金、繰延ヘッジ損益、
土地再評価差額金、為替換算調整勘定の合計。
B純資産は、自己資本、新株予約権、少数株主持分の合計。
※為替換算調整勘定が計上される場合の仕訳例は下記の通りです。
例・・・子会社の財務諸表を円換算すると資産、負債、資本の各項目の円換算額が
下記の様になった場合。
■諸資産1000
■諸負債500
■諸資本300
(借方) | (貸方) | ||
諸資産 | 1000 | 諸負債 | 500 |
諸資本 | 300 | ||
為替換算調整勘定 | 200 |