No209・・・自己株式
自己株式とは、株式会社である自社が発行した株式を、
その会社自身で取得し、保有している株式を処理する勘定科目で、
自己株式は、金庫株と呼ばれることもあり、自己株式の取得は、
既存株主にメリットがあるので、配当政策の一環でもあります。
また、自己株式の取得は、定時株主総会か臨時株主総会での
株主総会の決議が必要で、株主総会で決議する自己株式の買取内容は、
買付ける株式の種類と株式総数及び買付ける株式の取得価格の
総額等になります。
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(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
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そして、自己株式を期末に保有している場合は、株主資本の部の末尾に
自己株式として表示し、株主資本から一括して控除します。
尚、自己株式を処分した際に生じる自己株式処分差損益は、
処分利益が生じた場合は、その他資本剰余金に自己株式処分差益として計上し、
処分損失が生じた場合は、資本剰余金から自己株式処分差損を減額して会計処理し、
資本剰余金から減額しきれない場合は、その他利益剰余金から減額処理します。
ちなみに、自己株式を取得した場合は、自己株式は発行済株式数には
含めませんので、時価総額を計算する際や、BPS・EPS等を算出する際も当然、
自己株式は計算には含まれないことになります。
また、自己株式を保有している場合は、その自己株式に対して配当を
支払うことはないために、自己株式保有分だけ配当支払い総額は減少します。
そして、自己株式を取得する自社株買いをすることによる、自社の株価が
上昇するメカニズムは、発行済株式数の減少により、1株当たり利益(EPS)が
上昇することで、株価収益率(PER)が低下する等の1株当たりの価値が
上昇することによります。
※自己株式の仕訳例は下記の通りです。
例・・・自己株式取得に要した1,000,000円を普通預金から支払った場合。
(借方) | (貸方) | ||
自己株式 | 1,000,000 | 普通預金 | 1,000,000 |
自己株式に関連する用語
※みなし配当