No118・・・通貨発行益(シニョリッジ)
中央銀行の最大の特権といえば通貨発行権ですが、
通貨発行権があるということは、通貨発行益(シニョリッジ)があるということに
なります。
その通貨発行益(シニョリッジ)とは、その言葉の通りに通貨を発行することによる
中央銀行の利益のことですが、例えば、日本銀行が1万円札を
発行する際に要する1枚当たりの原価は20円前後といわれて
いますので、通貨を発行したら発行価格のほとんどが利益になってしまうほど
非常に利益率が高くなっています。
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ちなみに、歴史上の様々な時代で通貨が発行されてきましたが、
昔は、現在と違い金貨や銀貨などが通貨であったため、現在主流となっている
紙幣の発行に比べると、国が極端にぼろ儲けできるようなことはありませんでしたが、
国の統治が乱れ国の末期になると、通貨である金貨や銀貨の金や銀の含有量を減らすことで、
その時に統治をしていた国家が、国民の富を搾取していたましたが、当然、そのような国が
滅んでしまうことは歴史の必然です。
このように、通貨発行の特権は通貨発行者に自己規律がないと
濫用されて、インフレを引き起こし社会を混乱に陥れることが
何時でもありうるのです。
このような理由から、世界のほとんどの国では通貨発行権は中央銀行
のみが持つことがそれぞれの国の法律で許されていますが、
幾つかの国の通貨のみ、民間の銀行が通貨発行権を持ち、通貨発行益
を享受しています。
その通貨発行権を持ち、通貨発行益(シニョリッジ)を享受している民間銀行は、
スコットランドポンドの発行権を持つ、スコットランド銀行(Bank of Scotland)、
ロイヤルバンクオブスコットランド(RBS)、クレデェデールバンクの3行と、
香港ドルの発行権を持つ、香港上海銀行、スタンダードチャータード銀行、
中国銀行 (香港)の3行です。
これらの通貨発行権を持つ民間銀行は、マネーサプライの基となる信用創造を創出
できるハイパワードマネーであるベースマネーと呼ばれることもあるマネタリーベース
をコントロールする力を世界各国の中央銀行と同様に保有していることになります。
これらの通貨発行権の制度やアメリカの中央銀行であるFRBも含めて、
自らに都合の良い制度をつくり、世の中の大多数の人の目を欺き利益を享受している人達が
存在することは、これらの矛盾する制度が存在していること事態がその証拠といえるでしょう。