No26・・・繰延税金負債
繰延税金負債とは、法人税等の未払額に相当する金額を、
税効果会計を用い、貸借対照表の負債に計上したもので、
繰延税金負債は、税効果会計適用時に認識した将来加算一時差異に、
法定実行税率を乗じた金額であり、繰延税金負債は、税法上の課税所得と
企業会計上の利益との差額を捉えたものなのです。
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そして、繰延税金負債は、将来の課税所得を増加させる効果がある将来加算一時差異で、
将来支払う可能性がある当期の利益に対応させるべき税額が繰延税金負債です。
また、流動・固定に属する繰延税金資産と繰延税金負債がある場合は、
それぞれの区分ごとに相殺し、借方残の場合は流動資産又は投資その他の資産に
繰延税金資産や長期繰延税金資産として表示し、貸方残の場合は流動負債又は固定負債に
繰延税金負債や長期繰延税金負債として表示します。
そして、連結財務諸表では、異なる納税主体の繰延税金資産と繰延税金負債を
相殺することは認められていません。
また、繰延税金負債は、税法上の課税所得と企業会計上の利益の一時的な益金に
対する認識時期の違いを調整する項目で、永久に解消されることがない
受取配当金のような差異の場合は、税法上の課税所得と企業会計上の利益の不一致が
永久に解消されない差異なので、繰延税金負債の計上は認められていません。
ちなみに、税効果会計にて繰延税金負債が計上されるケースの概要は
下記の通りです。
@繰延税金負債(将来加算一時差異)が計上されるケース
企業会計上の資産が税法上の資産より大きい場合
企業会計上の負債が税法上の負債より小さい場合
※繰延税金負債の仕訳例は下記の通りです。
繰延税金負債の仕訳例
@売買目的で保有する有価証券について、評価益を2000計上して、
実効税率を40%とした場合
(借方)法人税等調整額 800 (貸方)繰延税金負債 800
繰延税金負債に関連する用語
※繰延税金資産の回収可能性、繰越欠損金
※将来減算一時差異、課税所得、将来加算一時差異
※繰越欠損金、欠損金