No27・・・税効果会計
税効果会計とは、企業会計と税法の資産と負債の金額に相違がある場合に、
法人税等の額を適切に期間配分する為の会計処理で、税効果会計を適用する
ことにより、法人税等の期間配分が正確に行なわれて、財務諸表の期間比較が
可能になり、正確な財務内容の把握の為にも税効果会計は必要なのです。
この税効果会計の対象となる項目は、一時差異であり、会計上で費用や
収益となるが、税務上で、損金や益金とならない永久差異は対象とはなりません。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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また、税効果会計を適用した際に発生する繰延税金資産とは、将来還付される税金を
見込んで貸借対照表に資産計上したもので、繰延税金資産は、将来減算一時差異に、
法定実行税率を乗じた金額であり、安定した収益力の無い企業の繰延税金資産は
脆弱な資産であり、資産に占める繰延税金資産の割合が高い企業には注意が必要です。
そして、税効果会計を適用した際に発生する繰延税金負債とは、法人税等の未払額に
相当する金額を貸借対照表の負債に計上したもので、繰延税金負債は、将来加算一時差異に、
法定実行税率を乗じた金額になります。
尚、税効果会計を適用した際に、翌期に解消される見込みの一時差異は、
流動資産又は流動負債に繰延税金資産や繰延税金負債として表示し、
翌期に解消される見込み以外のものは、投資その他の資産又は固定負債に、
長期繰延税金資産又は長期繰延税金負債として表示します。
ちなみに、税効果会計を適用して、繰延税金資産が多額にある企業は、
その金額の分だけ自己資本が増加しているので財務分析の際は注意が必要で、
将来の収益動向も合わせて要チックです。
※税効果会計の処理の概要
@繰延税金資産(将来減算一時差異)が計上されるケース
企業会計上の資産が税法上の資産より小さい場合
企業会計上の負債が税法上の負債より大きい場合
A繰延税金負債(将来加算一時差異)が計上されるケース
企業会計上の資産が税法上の資産より大きい場合
企業会計上の負債が税法上の負債より小さい場合
※税効果会計の仕訳例は下記の通りです。
税効果会計の仕訳例
@賞与引当金の繰入限度超過額が2000あり、実効税率を40%とした場合
(借方)繰延税金資産 800 (貸方)法人税等調整額 800
A特別償却準備金2000を利益処分方式により積み立て、
実効税率を40%とした場合
(借方)法人税等調整額 800 (貸方)繰延税金負債 800
(借方)繰越利益金 1200 (貸方)特別償却準備金 1200
税効果会計に関連する用語
※繰延税金資産の回収可能性、繰越欠損金
※将来減算一時差異、課税所得
※将来加算一時差異、繰延税金負債
※繰越欠損金、欠損金
※未実現利益