No25・・・繰延税金資産
繰延税金資産とは、将来還付される税金を見込んで税効果会計を用い、
貸借対照表に資産計上したもので、安定した収益力の無い企業の
繰延税金資産は脆弱な資産であり、資産に占める繰延税金資産の割合が
高い企業には注意が必要です。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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2003年当時には、メガバンクの繰延税金資産の問題が頻繁に話題に
上っていましたが、その理由としては、メガバンクの資産に占める
繰延税金資産の割合が非常に高った為で、繰延税金資産は収益が
上がらない限りは、みせかけの資産に過ぎない為、
メガバンクの将来の収益性が非常に問題にされていました。
その、繰延税金資産は、会計上は、法人税等の前払に相当し、
繰延税金資産は、課税所得を減少させる効果がある将来減算一時差異で、
繰延税金資産は、将来の課税所得が発生しなければ、減算効果は得られません。
ゆえに、繰延税金資産の計上のポイントは、将来の課税所得を
どのように見積るかが重要になりますが、具体的には、繰延税金資産の
回収可能性については、企業の過去の業績の推移と、将来の収益力の予測を
主な判断基準として、繰延税金資産がどの程度回収されるのかを
判定することになります。
ちなみに、税効果会計にて繰延税金資産が計上されるケースの概要は
下記の通りです。
繰延税金資産(将来減算一時差異)が計上されるケース
@企業会計上の資産が税法上の資産より小さい場合
A企業会計上の負債が税法上の負債より大きい場合
尚、税効果会計を適用した際に、翌期に解消される見込みの一時差異は、
流動資産又は流動負債に繰延税金資産や繰延税金負債として表示し、
翌期に解消される見込み以外のものは、投資その他の資産又は固定負債に、
長期繰延税金資産又は長期繰延税金負債として表示します。
※繰延税金資産の仕訳例は下記の通りです。
繰延税金資産の仕訳例
@賞与引当金の繰入限度超過額が2000あり、実効税率を40%とした場合
(借方)繰延税金資産 800 (貸方)法人税等調整額 800
繰延税金資産に関連する用語
※繰延税金資産の回収可能性、繰越欠損金、将来減算一時差異
※課税所得、将来加算一時差異、繰延税金負債
※繰越欠損金、欠損金
※未実現利益