No498・・・長期繰延税金資産
長期繰延税金資産とは、バランスシートの流動資産の部に表示される、
繰延税金資産以外の繰延税金資産を処理する資産の勘定科目で、
長期繰延税金資産は、税効果会計を用いて将来還付される税金を見込み
貸借対照表に資産計上したものであり、長期繰延税金資産は、
収益が上がらない限りは、みせかけの資産に過ぎません。
この長期繰延税金資産は、翌期に解消される見込みの流動資産の部に
計上された繰延税金資産以外のものが該当し、長期繰延税金資産は、
バランスシート上では投資その他の資産に表示します。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
■ビジネススキルを磨くマンツーマンセミナーと通信講座等のご案内
※セミナー会場は、JR山手線秋葉原駅徒歩1分(受講可能日時・平日・土日・祝祭日7時〜23時)
※各種通信講座は、受講期間6ヶ月から1年間(電子メールによる質問が何回でも可能)
・経営管理セミナー ・予算作成セミナー ・予算作成通信講座 ・経営管理通信講座
※経理・財務・経営企画業務の利益貢献度・各種管理業務合理化の後に残るもの・不動産相場情報
・経理業務の利益貢献度・経理業務の合理化の後に残るもの・いる社員といらない社員・日本の不動産相場
また、長期繰延税金資産の計上のポイントは、将来の課税所得を
どのように見積るかが重要になりますが、具体的には、長期繰延税金資産の
回収可能性については、企業の過去の業績の推移と、将来の収益力の
予測を主な判断基準として、長期繰延税金資産がどの程度回収されるのかを
判定することになります。
そして、長期繰延税金資産は、税効果会計を適用した場合にのみ発生する
勘定科目ですが、税効果会計とは、企業会計と税法の資産と負債の金額に
相違がある場合に、法人税等の額を適切に期間配分する為の会計処理で、
税効果会計の対象となる項目は、一時差異であり、会計上で費用や
収益となるが、税務上で、損金や益金とならない永久差異は
対象とはなりません。
尚、税効果会計を適用して、長期繰延税金資産が多額にある企業は、
その金額の分だけ自己資本が増加しているので財務分析の際は注意が
必要で、将来の収益動向も合わせて要チックする必要があります。
※長期繰延税金資産の仕訳例は下記の通りです。
例・・・貸倒引当金の繰入限度超過額が2500あり、実効税率を40%とした場合。
(借方) | (貸方) | ||
長期繰延税金資産 | 1000 | 法人税等調整額 | 1000 |
長期繰延税金資産に関連する用語
※繰延税金資産の回収可能性、繰越欠損金、将来減算一時差異
※課税所得、将来加算一時差異、繰延税金負債