No116・・・定率法
定率法とは、減価償却費の計算方法の1つで、定率法は、期首帳簿価額に
償却率を乗じて減価償却費を算出する方法で、減価償却費の計算方法に定率法を
適用すると、毎事業年度の減価償却費は年数経過毎に減少します。
また、減価償却費の計算方法としては、定率法と定額法が主に利用されています。
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そして、定率法のメリットは、早期に多額の減価償却費の計上が可能なので
キャッシュフローにはプラスなことで、定率法のデメリットは、減価償却資産が
稼動する初期段階の償却負担が重く、利益を圧迫することであり、定率法は、
定額法と比較して保守的な会計方針です。
尚、定率法や定額法により実施した減価償却費は非現金支出費用で
キャッシュフローにプラスに作用する項目なので、損益計算上で大きな赤字であっても、
減価償却費が多額に計上される製造業等では、キャッシュフローは黒字になっている
場合もあり、企業のキャッシュフローを見る上では減価償却費は重要な項目の1つです。
但し、赤字の企業の場合、その赤字金額より、減価償却費の金額大きいだけでは、
企業のキャッシュフローに問題が無いとは言い切れず、企業の資金繰りの状態を
判断する為には、静態的分析ではなく、動態的分析(フロー分析)を活用して
財務分析をすることが必要で、動態的分析(フロー分析)とは、財務分析に必要な
安全性分析の手法の1つで、動態的分は、企業の支払能力を貸借対照表と損益計算書の
数値を組合わせて分析する手であり、動態的分析は、静態的分析に比べて資金のフローを
的確に捉えることができる分析手法なのです。
ちなみに、定率法を減価償却費の計算方法とした場合にも、1円の備忘価額を残し
取得価額の全額が減価償却できます。
定率法に関連する用語
※減価償却、減価償却資産、非減価償却資産
※減価償却累計額、固定資産、減価償却費、勘定科目
※非現金支出費用、現金、企業会計原則、費用
※備忘価額、帳簿価額
※減損会計、土地、建物
※資本的支出、耐用年数、定額法