安全性分析とは、経営分析における財務分析方法の1つで、
企業の財務の健全性を評価測定するものであり、安全性分析では
企業の支払能力を評価することが最も重要で、安全性分析の
主な指標は下記の通りです。
主な安全性指標
@流動比率
A当座比率
B固定比率
C固定長期適合率
Dインタレストカバレッジ
E損益分岐点
F自己資本比率
G資金運用表
H資金移動表
Iキャッシュフロー計算書
Jキャッシュフロー流動負債倍率
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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この安全性分析には、静態的分析と動態的分析と呼ばれる分析手法があり、
静態的分析と呼ばれる、流動比率や当座比率などの財務比率分析や
資金運用表分析は、企業の真の支払能力を掴むには限界がありますが、
動態的分析と呼ばれる資金移動表は、企業の真の支払能力を掴むことができ、
動態的分析を活用すれば、経常収支がマイナスの状態である経常収支比率が
100%を下回っている事業年度が数期間続いた場合に、資金ショートの可能性が
高くなることや、利益が多額に計上されていても倒産に至る、黒字倒産の
可能性なども見逃すこともなくなります。
また、企業が事業活動を継続していく為には、収益性の向上と財務の健全性を
維持することが欠かせませんので、安全性分析と収益性分析は定期的に
実施する必要があります。
そして、安全性分析は、企業の実績の財務諸表だけに利用するのではなく、
安全性分析は、理想のバランスシートにする為の財務方針を確立する為に
こそ活用すべきものなのです。
尚、財務レバレッジを効かせる財務戦略をとることは、企業の安全性と収益性が
トレードオフの関係になっていることを意味しますので、安全性分析と収益性分析は
同時に行い、バランスの取れた財務分析をするべきです。
ちなみに、与信管理業務の際は、取引先である得意先や仕入先の安全性分析は
当然必要になります。
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー