No255・・・静態的分析(ストック分析)
静態的分析(ストック分析)とは、財務分析に必要な安全性分析の
手法の1つで、静態的分析は、企業の短期的支払能力と長期的支払能力を
一時点の貸借対照表の情報だけを使い分析する手法であり、静態的分析は
ストックである貸借対照表の資産と負債を比較して企業の支払能力を
分析する手法なのです。
また、静態的分析(ストック分析)により、企業の短期的支払能力を
掴む為には、流動比率や当座比率等の指標を利用して分析し、
企業の長期的支払能力を分析する為には、固定比率、固定長期適合率、
D/Eレシオ等の指標を活用して分析します。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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そして、静態的分析(ストック分析)において、企業の短期的支払能力を
みるということは、1年以内の支払能力を見ることなので、支払義務である
流動負債とその支払原資である流動資産を比較すれば短期的支払能力が
ある程度把握することが出来ます。
但し、流動資産の中に、不良債権や不良在庫など換金性の低いものが
含まれている場合は、流動比率や当座比率だけで短期的支払能力を
判断することは出来ません。
次に、静態的分析(ストック分析)において、企業の長期的支払能力を
みるということは、資産・負債・資本の財務バランスを見ることなので、
固定資産の資金の調達(源泉)と他人資本と自己資本の関係を分析し
長期的支払能力を把握します。
尚、静態的分析(ストック分析)は、企業の一時点の貸借対照表の情報だけを
使い分析する手法なので、企業の真の支払能力を掴むには限界があり、
企業の真の支払能力を掴む為には、動態的分析(フロー分析)を活用しなければ、
企業の真の支払能力を掴むことは出来ませんので、経常収支がマイナスの
状態である経常収支比率が100%を下回っている事業年度が数期間続いた場合に、
資金ショートの可能性が高くなることや、利益が多額に計上されていても
倒産に至る、黒字倒産の可能性なども見逃す可能性があります。
静態的分析(ストック分析)に関連する用語
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー