No528・・・商品
商品とは、企業が営業活動をする為に販売目的で仕入をし保有している
物品を処理する資産の勘定科目で、仕入れた商品を処理する仕訳方法には、
分記法、総記法、三分法があり、期末に保有している商品は、バランスシート上では、
流動資産の部に表示します。
この商品の取得価額には、商品を仕入れた際に発生する引取費用を含める
ことが原則ですが、その引取費用には、直接引取費用と間接引取費用があり、
直接引取費用は、必ず取得価額に含めますが、間接引取費用は、税法においては、
商品の仕入価格の3%以内であれば、取得価額に含めないことが出来ると
定められています。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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ちなみに、プロダクトミックスを決定する際は、商品回転率を用いて、
交差比率を算出します。
尚、商品の直接引取費用と間接引取費用の内容としては下記の通りです。
商品の直接引取費用と間接引取費用の内容
①直接引取費用は、引取運賃、運送保険料、荷役費、購入手数料、関税などで
構成されている。
②間接引取費用は、買入事務費用、検収費用、整理費用、選別費用、手入費用などで
構成されている。
また、商品は、期末に棚卸を実施して、在庫の数量を確定しますが、商品の帳簿上の
数量より実際の在庫数量が少ない場合は、棚卸減耗損として処理します。
そして、商品は、製品、半製品、仕掛品、原材料等とともに、棚卸資産を構成する
1つの要素ですが、棚卸資産である商品の評価方法には原価法と低価法があり、
低価法とは各四半期末毎に、商品の時価と帳簿価額を比較して、帳簿価額より時価が
下回っている場合は、その差額を棚卸資産評価損として計上し簿価を切り下げる
ことになり、 棚卸資産評価損計上の際に用いられる時価には、正味売却価額や
再調達原価などがあります。
ちなみに、商品の増減は、運転資金の金額に影響を与えますが、一般的に、
運転資金は、運転資本、経常運転資金、所要運転資金、必要運転資金、
必要運転資本とも呼ばれています。
尚、棚卸資産の評価方法には原価法には、下記の8種類の評価方法があります。
①個別法・・・棚卸資産を個別の取得単価で評価する方法
②先入先出法・・・古い棚卸資産から払い出すと想定して棚卸資産を評価する方法
③後入先出法・・・新しい棚卸資産から払い出すと想定して棚卸資産を評価する方法
④総平均法・・・期首棚卸資産と期中取得の棚卸資産の平均単価で棚卸資産を評価する方法
⑤移動平均法・・・棚卸資産を取得するたびに平均取得単価を算出し棚卸資産を評価する方法
⑥単純平均法・・・期中取得の棚卸資産の平均単価で棚卸資産を評価する方法
⑦最終仕入原価法・・・最後に仕入れた単価で棚卸資産を評価する方法
⑧売価還元法・・・棚卸資産の売価に原価率を乗じて棚卸資産を評価する方法
■棚卸資産回転期間を構成する要素
①商品回転期間
②仕掛品回転期間
③原材料回転期間
※商品が計上される場合の分記法、総記法、三分法の仕訳例は下記の通りです。
例①・・・商品を税込10500で掛け仕入した場合。
分記法
(借方) | (貸方) | ||
商品 | 10000 | 買掛金 | 10500 |
仮払消費税等 | 500 |
総記法
(借方) | (貸方) | ||
商品 | 10000 | 買掛金 | 10500 |
仮払消費税等 | 500 |
三分法
(借方) | (貸方) | ||
仕入高 | 10000 | 買掛金 | 10500 |
仮払消費税等 | 500 |
例②・・・税込10500で仕入れた商品を税込12600で掛け売りした場合。
分記法
(借方) | (貸方) | ||
売掛金 | 12600 | 商品 | 10000 |
商品売買益 | 2000 | ||
仮受消費税等 | 600 |
総記法
(借方) | (貸方) | ||
売掛金 | 12600 | 商品 | 12000 |
仮受消費税等 | 600 |
三分法
(借方) | (貸方) | ||
売掛金 | 12600 | 売上高 | 12000 |
仮受消費税等 | 600 |
例③・・・上記例①と例②において、期首在庫は1000、期末在庫は500とし決算処理を行った場合。
分記法は、仕訳なし
総記法
(借方) | (貸方) | ||
商品 | 2000 | 商品売買益 | 2000 |
三分法
(借方) | (貸方) | ||
仕入高 | 1000 | 繰越商品 | 1000 |
繰越商品 | 500 | 仕入高 | 500 |
損益 | 500 | 仕入高 | 500 |
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